ジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

緊急人道支援組織、認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)のブログ。NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、国内外の緊急人道支援を実施。寄付金・募金受付中。

仙台の秋は「ジャズフェスティバル」へお越しください

仙台の冬といったら「光のページェント」。
夏は「七夕まつり」。
そして秋は「ジャズフェスティバル」ですね。
明日(9/10)明後日(9/11)開催されます。

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http://www.j-streetjazz.com/ より

吹きはじめた秋風を感じながら、好きな場所で気取ることなく食べたいものを片手に音楽を楽しめる。なんてすばらしいイベントでしょう。
私は例年、土曜の日中、ショッピングの合間にプログラムは貰わず、行き当たりばったりと一期一会を楽しんでいます。

今年で26回!ということで、いつから仙台のジャズフェスを知っているんだろう…と思い、ホームページに歴代のポスターがあったのでたどってみました。
すると、私自身が知っているのは1995年の5回からということが判明。

 

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http://www.j-streetjazz.com/history/index.htmlより

当時はイベント名になっているようにジャズが主に聴けたのですが、いつからかいろいろな音楽のバンドが参加するようになりました。
楽しみ方もいろいろ、バンドもいろいろということでしょうか。

JPF東北事務所からも聴けるけど、明日は天気もよさそうなので、例年通り行き当たりばったり秋風を感じながら楽しみたいと思います。

 

ジャパン・プラットフォーム東北事務所 今野


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着任のご挨拶と避難解除後の葛尾村視察報告

着任のご挨拶

皆さま。はじめまして、こんにちは。

今年の7月よりジャパン・プラットフォーム(JPF)国内事業部プログラムコーディネーターとして、福島を中心に宮城・岩手も視野に入れた連携調整などを担当することになりました池座と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

わたくしは東日本大震災発災の直後より、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)のスタッフとして東北3県における組織間(地域組織、NPO/NGO、社協、企業、行政等)の広域コーディネートに従事してまいりました。発災から5年以上の月日が経過するも、東北の復興は道半ば。被災地域の復興にたずさわる組織間の連携調整や地元組織の基盤強化に注力してきた”後方支援/中間支援/コーディネート組織”という立場から、また組織として永遠に支援地域に存在し続けられないという立場から、JCNやJPFともども今後どの様に地域にコーディネート機能を残していけるかが課題となってきました。

この度、これまで被災現場で類似した活動を展開し、現場レベルでも密に連携をとってきたJCNとJPFという2つの組織の広域コーディネート業務を、わたくしが兼任することで、2者と地元中間支援組織である連携復興センターなどとより有機的に連携・協働をうみだし、被災地域の住民・団体と共に今後の住民の生活再建や地域づくり、復興活動に尽力していければと願っております。

着任のご挨拶はこの辺にしつつ、先日参加しました福島県葛尾村の視察ツアーの報告を併せて簡単にさせていただきたいと思います。

葛尾村視察報告

原発事故により全村避難が続いていた福島県葛尾村(かつらおむら)ですが、今年の6月12日に避難解除されたことを受け、去る7月30日(土)、村の現地視察ツアーが実施され、JCN福島担当の鈴木氏とふくしま連携復興センターの遠山氏なとと一緒に参加してきました。

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このツアーは、浪江町をはじめ北双地域の青年会議所や若手住民を中心に運営される「ふるさと未来創造会議」が主催し、震災以降バラバラになった双葉8町村の住民同士が繋がり寄り合う場として結成された「双葉郡未来会議」との共催という形で実施されました。

当日の朝、私はふくしま連復の遠山さんの車に乗せていただき、福島市から二本松市経由で集合場所である葛尾村役場・村民会館に向かいました。

会場には約50名の関係者が村内外から来られており、午前中は葛尾村役場の松本さんから村の現状や課題についてご説明いただきました。

福島県の山間地域に位置する葛尾村。震災前の人口は約1500人で福島で一番財政が小さい村だったそうです。家族の構成として、3世代同居あたりまえでしたが、震災によりバラバラになってしまい、一部避難解除された今年6月から今現在で、避難先から戻った村民が61人、38世帯(人口割合で4.5%、住民票を移し実際に村に住まわれている人は15人)とのことでした。今は解除されたばかりで帰還者も少ないが、今後もっと戻ってくるだろうというお話しもありました。

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昼食は葛尾村の「石井食堂」さんのお弁当。その味とチャーハンのボリュームで有名なお店だそうで、このお店は、現在三春の仮設店舗で営業中。来年一月には村内で営業再開の予定です。

午後はマイクロバスを使って村内を巡りました。
(図引用:http://futabafuture.com/2016/08/01/report_katsurao_tour/

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酪農家 佐久間さん

~村内での酪農再開を目指す~

まずは、村内で酪農の再開を目指す佐久間さんの牛舎にお伺いしました。

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山間に並ぶ大きな牛舎群。牛の姿は見えない。そのかわり、しばらく使われていなかっただろうと思われる重機が静かにたたずむ。今回、酪農家である佐久間さんへの訪問で、酪農を再開する決意に至った経緯や今の暮らし、事業再開に向けての想いなどについてお話しを伺いました。佐久間さんは、震災の前は ご夫婦とご両親、親戚と協力し合い、130頭ほどの牛を飼育し、牛舎は震災の4年半前に立て替えたばかりだったそうです。現在はご家族と避難先である郡山市に生活の拠点を置きつつ、村に通いながら酪農再開を目指しています。

稲作農家 松本さん

~村内での実証栽培、稲作再開を目指す~

 次に伺ったのは、村内でお米の実証栽培に挑戦する農家、松本さんをおたずねしました。

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松本さんはもともと稲作農家で、震災以降は、帰還困難区域近くの広谷地区で実証栽培を行っていました。原発事故後に役場からの「村内で試験栽培をやりたい人はいないか」との呼びかけに対し、松本さんが率先して手を挙げ、平成27年度から続けてこられたそうです。来年度からは米づくりにかかる費用の行政補助がなくなるため「ここからが農家としての本当の正念場だ」と松本さんは話してくれました。

葛尾村社会福祉協議会 川島さん

~帰還困難区域 野行地区の現状~

視察の最後は帰還困難区域である野行地区に特別な申請をとって入らせていただき、当地区の住民でもある葛尾村社協の川島さんに案内していただきました。

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野行地区は今なお帰還困難区域に指定されており、元々は33世帯130名が暮らしていました。川島さんのご自宅は、今は植物が周りを囲み、長い間自宅に入れていないとのことでした。 道中、線量の低い場所を選びバスを下車したのですが、道のあちらこちらにイノシシと思われる生活の跡が見受けられました。

葛尾村にどう関わっていけるか」グループワーク

視察後は役場に戻り、参加者が幾つかのグループに分かれて各自の感想と葛尾村に対してできることを共有し合いました。

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「誰でも気軽に泊まれるゲストハウス」「双葉郡全体での企業研修、合宿プログラム」など、人々が村に集いやすくなる様々な企画や関わり方が出され

ました。

今回、葛尾村の人々との出会いを通じて、人や地域が抱える困難・葛藤・希望を肌で感じることができました。

葛力創造舎の下枝さんをはじめ、双葉郡未来会議の皆さん、ふるさと未来創造会議の皆さん、葛尾村の皆さんにこの様な機会に参加させていただきましたこと、心より感謝申し上げます。

今年から再開された葛尾村盆踊り(8月14日)をはじめ、10月開催予定のふたばワールドなど葛尾村や双葉郡の取り組みは続きます。

ご興味のある方はぜひ関わりをもっていただければ幸いです。

■2016年10月2日 ふたばワールド2016 in かつらお

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11110a/katsurao.html

■双葉郡未来会議

futabafuture.com

■ふるさと未来創造会議

ふるさと未来創造会議について | 一般社団法人 浪江青年会議所

■一般社団法人 葛力創造舎 | Facebook

https://www.facebook.com/katsuryoku.sozo.sha/

 

ジャパン・プラットフォーム国内事業部プログラムコーディネーター 池座


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南相馬小高で行われた野馬懸けと6年ぶりに故郷で開催された火の祭りの様子

7月24日の夜、南相馬小高で6年ぶりに、野馬追いの勇者達を迎え入れる火の祭りが行われました。これは野馬追いのために出かけた小高の騎馬武者達が、小高に帰り着く頃には暗くなっているので、たいまつを道沿いに灯して迎え入れたことが始まりです。

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遠くに見える火がたいまつです。

クライマックスには花火が盛大に上がりました。


南相馬小高で6年ぶりに、野馬追いの勇者達を迎え入れる火の祭り【ジャパン・プラットフォーム国内事業部ブログ】

そして、7月25日の朝から小高神社で野馬懸けの祭りが行われました。これは絵馬の元になったお祭りで、野生馬を捕まえてそれに願いを込めて神様に奉納するというものです。

神事なので野生馬を捕まえる若者はみな白装束で、身を清められ周りにも塩が巻かれます。 

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いざ始まると、まず騎馬武者達が神社の外から野生馬を神社の境内に追い込みます。映像の中の白い馬が野生馬です。


南相馬小高で6年ぶり行われた野馬追【ジャパン・プラットフォーム国内事業部ブログ】

するとその裸馬を若者が数人係で捕まえに行くのですが、結構命がけで何度も振り落とされたりします。


南相馬小高で6年ぶり行われた野馬懸【ジャパン・プラットフォーム国内事業部ブログ】


南相馬小高で6年ぶり行われた野馬懸②【ジャパン・プラットフォーム国内事業部ブログ】

7月12日の避難指示解除後に行われた初めての小高の野馬懸けには非常にたくさんの人が集まり、こんなに大勢の参加者はこれまでみたことなかったとのことでした。 

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ちなみに極秘情報ですが、本当に美しく迫力があるのは、その日の早朝に海岸沿いで行われる野馬懸けの練習風景だそうです。朝日に照らされながら海岸を走る馬を写真に収めようと事情を知る写真家が全国各地から集まるそうです。

ジャパン・プラットフォーム福島担当山中


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5年ぶりに再開したJR常磐線「原ノ町駅~小高」に乗って福島県南相馬小高地区を散策

7月12日火曜日、1万人超を対象に、小高地区を中心とした南相馬の避難指示地域の大部分が解除されました。そして小高に電車が再び開通しました。JR常磐線のうち、避難指示地域の指定が解除された区域が含まれる原ノ町駅~小高駅間の9・4キロで、5年4か月ぶりに運行が再開しました。あえて原ノ町から電車で小高に行ってみました。

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途中窓から外を見ると、海と山と田園が広がり、息を呑むほど美しい風景が広がります。

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小高駅に着くと「野馬懸け」の祭りの旗が迎えてくれました。

「野馬懸け」とは、いわゆる「野馬追い」と共に行われる、小高特有の祭りで、野生の馬を人が追いたてながら岡の上にある神社まで押し上げて奉納し、願を懸けるお祭りで、これが絵馬として全国に広がったと言われています。

元々、本物の野生馬を神社に奉納して願を懸けていたのが、絵の馬に願い事を書いて神社に奉納する風習として全国に広がったのです。今年の野馬追いは、7月23日から25日にかけて行われますが、23日の出陣式、本陣集結、宵乗り競馬、24日の行列、甲冑競馬、神旗争奪戦を経て、25日の最終日に野馬懸けは執り行われます。

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歩いて小高神社に向かう道の途中も、山から川が流れ海に注ぎ込む風景が実に美しいです。

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小高神社はもともと、小高城、別名「紅梅山浮船城」と言われるお城でした。洪水などの時には、周りが水で囲まれ浮いた船のようになるので、浮船城と呼ばれたそうです。南北朝の頃、北畠顕家率いる南朝の軍勢に対抗するため、建設されました。小高には、この浮船という言葉を使った建物が他にもいくつかあります。

原発事故から5年が過ぎ、南相馬小高地区を中心とした避難指示解除に際して多くの課題が山積し、様々な問題が浮き彫りになっています。しかし、この小高の山河の美しい風景、馬に願いを乗せて神に届ける風習、紅い梅の山や水に浮かぶ船はいつまでも在り続けることでしょう。

ジャパン・プラットフォーム 国内事業部 山中

 


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熊本地震支援事業モニタリングを実施

6月10日~13日と7月3日~6日の日程で、現在実施している熊本地震支援事業(JPF「九州地方広域災害被災者支援」)のモニタリングのため、JPF職員と外部専門家が現地に入りました。

発災から3カ月がたつ今でも、被災地では余震が続き、さらに大雨による土砂災害等も心配されています。また、暑さもまし、熱中症対策等が必要となっています。

避難状況では、5月初旬より避難所の統廃合が始まり、徐々に避難所は減少しています。仮設住宅の建設も急ピッチで進められ、6月中旬からは一部仮設住宅への入居も開始されました。

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©JPF 6月中旬 大規模仮設住宅が建設中でした

被災地域では、熊本市、益城町などにおいてJPF加盟NGOの支援事業が進められています。

JENは、熊本市内で避難所の屋外にテントと入浴車を配備し、避難所の高齢者/介助が必要な方を対象に入浴サービスを実施しました。(入浴支援は6月26日で終了)

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©JPF JENによる訪問入浴サービスの様子(入浴支援は6月26日で終了)

また、世界の医療団は、発災後、小児科医とともに事前調査に入りました。その中で、子どもたちの心のケアが必要であると判断し、子どもケアを開始。阿蘇郡西原村で就学時を対象とした遊べる場所を提供する、親子カフェを土日に開催しています。臨床心理士、小児科医との専門家を配置し、遊びながら見守りを行い必要なケアに繋げています。

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©JPF 世界の医療団スタッフへのヒアリングの様子

セーブザチルドレン・ジャパンは、発災後すぐに子どもたちが自由に遊べる子ども広場を開催し、それと同時に早い段階からニーズ調査を行ってきました。現在、JPFからの助成金を活用して、余震も続く被災地の子どもたちへ防災に対する意識啓発のため、益城町の学校や学童に対して、防災用品セット配布を行っています。

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©JPF 小学校に寄贈された防災頭巾

現在、避難所から仮設住宅への移行フェーズにかかっており、それに伴い、今後、支援の内容も変わっていくことが予想されます。また、倒壊した家屋の瓦礫等もまだ残っている状況で、撤去のための人手も必要です。

各加盟NGOの専門性を活かした支援が、引き続き期待されます。

ジャパン・プラットフォーム国内事業部 谷内田


 

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「テンカラ」始めました

こんにちは、岩手担当の高久です。

いよいよ今年も渓流釣りのシーズンがやってきました。私は物心ついた時から叔父さんに釣りに連れて行ってもらっており、気が付いたら釣り歴も30年近くになってしまいました。今まで、仕事等でいろいろな場所で生活をしてきましたが、ほぼ例外なく、各地で釣りをしてきました。オーストラリアではシドニー湾でのフラットヘッド(コチ)釣りに没頭し、モルディブでは地元の釣り好きのおじさんたちとともに夜な夜な船で沖に出て、80センチを超えるフエフキダイやスナッパー(タイ)などを釣り上げてきました。また、岩手では地元のNPO団体の仲間に、氷上に穴を開けて釣りを楽しむワカサギ釣りに連れて行ってもらいました。

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そんな無類の釣り好きの私ですが、釣りの中で最も好きな釣りは「渓流釣り」です。山々に囲まれた渓流の中で竿を出すだけで心が癒されます。また、警戒心の強いヤマメを相手に、忍者のようにポイントに近づき、シンプルな仕掛けで魚との駆け引きを楽しめるのが最大の魅力だと思っています。岩手には素晴らしい渓流釣りのポイントがたくさんあり、渓流釣り好きの私にとっては最高の場所だと思います。

 

私が渓流で釣りをする場合に、エサ釣りがメインになりますが、場所やシーズンによってはルアーで大物を狙ったりもします。いつも釣りに行く前に
「今日はルアーにするか、エサ釣りにするか」
の選択が迫られ、その日の気分や天候、ポイントなどにより釣りのスタイルを決めています。さらに、今年からは新たな釣りスタイルに挑戦してみました。
それは、「テンカラ」です。テンカラとはヤマメやイワナなどの渓流魚を一本の毛ばりで釣る、古くから日本に伝わる釣法です。仕掛けはとてもシンプルで、竿とラインと毛ばりのみです。

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先日、釜石市の川にテンカラ釣りを試しに行きました。ラインのわずかな重みと、竿のしなりを利用して毛ばりを的確にポイントに飛ばすこの釣法は、難易度が高く、最初はなかなか思うように毛ばりを飛ばせませんでした。しかし、何度も竿を振っているうちに徐々にコツをつかんできました。そして、待望のヤマメがヒットしました。

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「大自然の中で竿を振り、毛ばりを飛ばし、魚を釣る」
という子どものころから憧れていた釣りに初めて挑戦し、釣り上げた時の感動はとても大きかったです。その後も順調にイワナ、ヤマメを釣り上げ、満足の一日でした。

 

釣りを終えた後は、南部曲がり家の古民家を改修しホースセラピーを行っている団体さん、「三陸駒舎」さんに立ち寄り、ヤマメ、イワナをお裾分けしてきました。(ついでに、私も馬に癒されてきました。)

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テンカラ釣りのもう一つの魅力は、毛ばりを自分で巻くことです。
専用の針に、鳥の羽や動物の毛などを巻き付けて、水生昆虫等に似せて毛ばりを作ります。毛ばりで頭のいいヤマメを釣り上げる喜びに加え、自分で作った毛ばりで釣るという喜びがあります。早速私も道具を揃え、自分で巻いてみました。

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次回は、この毛ばりで大物を狙いたいと思います。

岩手での釣りシーズンは9月まで。しばらくの間週末は、エサ釣り、ルアー釣り、テンカラ、、、「今日はどれで釣ろうか」といううれしい悩みを抱えながら渓流釣りを楽しみたいと思います。


 


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大船渡「居場所ハウス」 災害公営住宅等への移転 地域側からの温かい受け入れ

こんにちは。岩手担当の高久です。

岩手では、災害公営住宅の建設が急ピッチで進められ、2016年4月時点で全体の54%が完成しており、19%がすでに着工しています。(社会資本の復旧・復興ロードマップ平成28年4月26日公表)この様な状況の中、各地の支援団体の災害公営住宅のコミュニティ形成支援の動きも活発になっております。

新しく災害公営住宅等に転居してきた住民にとっては、近隣にどのような方がいるのか、どのような施設があるのかなどわかりません。また、地域の人たちと良い関係が築けるのかなどの不安があります。このため、災害公営住宅等のコミュニティ形成においては、災害公営住宅等周辺地域(以下、受け入れ地域)の人たちと、新たに転入してくる方の交流の場が重要になります。さらに、受け入れ地域側の住民たちが主導して、新たに転入してくる方への歓迎会などを実施することが理想的とされています。しかし、受け入れ地域側にキーパーソンがいなかったり、転入してくる住民に対して受け入れ地域側の規模が極端に少なかったりするなどさまざまな理由からこのような動きはあまりできていないのが現状です。

大船渡末崎町にある「居場所ハウス」について紹介

今回は、災害公営住宅等への移転者を受け入れ地域側の住民が主体となって歓迎交流会を実施した貴重な事例として大船渡末崎町にある「居場所ハウス」の事例を紹介いたします。本活動はジャパン・プラットフォーム(JPF)の「共に生きる」ファンド事業として助成させていただいております。

「居場所ハウス」は子ども、若者から高齢者までさまざまな世代が共生交流できる場として地域の方々が中心となり運営されています。周辺にはすでに5つの仮設住宅があり、仮設住宅と周辺住民の方の交流の場として様々なイベントなどを実施してきました。、この周辺にさらに2棟の災害公営住宅が建設され、防災集団移転により転入される方を合わせるとおよそ100世帯が新たに転居してくることになりました。そこで、去る4月16日に、新たに転入された方/される方々への歓迎交流会を実施しました。交流会では、音楽ライブや日本舞踊披露などを行いました。

居場所ハウス館長、鈴木軍平様より、歓迎交流会の様子をレポートしていただきました

2016年4月16日(土)、「居場所ハウス」の周囲等に高台移転された方々/される方々(自力再建、防災集団移転、災害公営住宅へ入居の方々)との交流歓迎会を開催しました。高台移転によって新たな土地での暮らしをスタートさせる方々に対して、「居場所ハウス」がどのような役割を果たせるのかを考えた時、まずは高台移転された方々/される方々に、『「居場所ハウス」がどのような場所なのか』、『どのようなメンバーが集まっているか』を知ってもらう必要があると思いました。このような考えから今回の歓迎交流会を企画しました。

歓迎交流会には、居場所ハウスのスタッフ・ボランティアが総勢43名集い、「笑顔で楽しくにぎやかに」をモットーとし、それぞれの役割を持ち各コーナーの運営を担当しました。

交流会開始前から居場所ハウス恒例の朝市を開催し、居場所ハウスの農園で地域の人たちが育てた無農薬野菜や、地域の皆さんで造った手芸品、新鮮な魚や衣料品、郷土食品(かま餅・まんじゅう・おふかしなど)の販売が行われ、地域の人々に買い物を楽しんでもらいました。

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朝10:00、いよいよ歓迎交流会が開始されました。

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ステージでは、町内在住のミュージシャンや舞踊家による歌や踊りが披露されたほか、参加者には、昔から地元に伝わる「おふるまい料理」として、くるみ餅・うどん・煮しめなどを振る舞いました。

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会場では、居場所ハウスオリジナルの焼き鳥、焼きそば、無料のホタテ焼きなどの屋台や、子ども向けに景品付きの風船割り、ヨーヨー釣り、サイコロころがしなどのコーナーを設けて多彩な催しとなり、150人以上の来場者で賑わいました。

交流会では、自らも中学3年で被災し家を失いながらも、踊りで被災者を励まし続けた同町出身の青年舞踊家「さすけ」さんが飛び入り参加し、震災後の思いを語りながら、来場者を大いに楽しませたり力づけてくれました。

もちつきでは、防災集団移転や災害公営住宅などの住民がつき手を担当し、つきたての餅を皆で一緒に味わい堪能しました。

また移転者の方々への記念品として、木工細工を得意とする新しい仲間(移転者の一人)に手作りしてもらった木の表札をプレゼントして、大変喜ばれました。

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まとめ ~地域支え合いの仕組みづくり~

以上、居場所ハウス館長、鈴木軍平さまによる居場所ハウスで行った歓迎交流会のご紹介でした。

災害公営住宅や防災集団移転などで新たな地域へ転入される方に対して、地域側の住民たちが温かく迎え入れるという心温まる報告でした。

JPFの東日本大震災支援は6年目を迎えました。岩手、宮城では助成金「共に生きる」ファンドは今年度で終了予定となっており、JPFが地域に対し助成金というかたちでサポートできる最後の年となりました。私は、岩手担当として、現在のフェーズにおいて大切なことは、「被災された方々が仮設住宅などの仮住まいから災害公営住宅等の恒久住宅へ移転し、新たな地域において地域の支え合いの中で安心して暮らせるための仕組みづくり」が大切だと考えております。今回の居場所ハウスの活動は、地域支え合いの仕組みづくりのきっかけとなる好事例だと思います。

居場所ハウス 館長 鈴木軍平様からよりコメントをいただきました

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歓迎交流会で生まれた、新しい住民・仲間との「つながり」『絆』を大事にして、様々なイベント等を通して、孤立の防止・心身のケアにつながることを期待しています。初めての交流会ではありましたが、転居者の皆さんや地域の方々が、笑顔で楽しそうな光景を見て、これからのコミュニティの形成に向けた力をもらい、大きな励みとなりました。

本企画はJPF「共に生きる」ファンドの助成金により行われたもので、おかげさまで上記のように充実した内容で開催することができましたことをJPF様には大変感謝しております。またJPF 様を支援くださっている企業の皆様方にも厚く御礼を申し上げます。今後も住民を中心として、心を込めて「居場所ハウス」の運営を継続していきますので、ホームページなどで活動を見守っていただき、ご指導等いただけましたらありがたいと思っております。


 


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