ジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

緊急人道支援組織、認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)のブログ。NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、国内外の緊急人道支援を実施。寄付金・募金受付中。

2017年夏のイベント

 今年の夏休みはほとんどの時間を費やして、仙台社宅の整理整頓を行いました。わずか二年半の間に増え続けた資料や荷物の山は凄まじいもので、断捨離(だんしゃり)の研修でも参加しない限りとても終わらないと思われるほどでした。自分に甘い言い訳をすれば、優しくおっとりとした私の性格が、「断」「捨」「離」のどれからも遠い存在にあるため思い出の品々が自然に心地よく私の部屋に居座ってしまうのだと理解しています。

 そんな合い間を縫って、今年の夏は「祭時山(まつるべやま)・縄文焔(ほのお)祀(まつ)り」と「いわき放射能市民測定室たらちね海洋調査」の2つのイベントに参加させていただきました。

 「祭時山・縄文焔祀り~太古の眠りから目覚めた縄文の神々を称える焔の祀り~」には、私の20年来の友人であるアイヌの長老、浦川治造さんの招きで参加しました。浦川さんからはいつもの調子で「この日、空いてる?阿久津さんにどうしても来てもらいたいんだけど…。」「(岩手県)一関の山の中でアイヌや縄文時代人につながる遺跡が見つかったんだ。俺がそのまつり(アイヌ祈りの儀式)でお祓いをやる(祭主)から見に来てくれ…。」という電話でした。いつものように子どものような人懐っこい目でいくぶん興奮してしゃべる映像が浦川さんの朴訥とした言葉から届いてきたので、「(浦川さんの頼みなら)それじゃあ、行くか」という感じで参加を決めました。アイヌの精霊が宿る神聖な儀式は、さすがの迫力で浦川さんの「自然と調和した生き様」が私にも伝わってきました。その模様は、翌日のNHKニュースでも流れたそうです。また、浦川さんの味のある人間像についてはNHKオンデマンド Eテレ「こころの時代~アイヌ ネノ アン アイヌ 人間らしい人間 アイヌの長老浦川治造さん」をご参照いただければ、幸いです。

 浦川治造さんと一緒にいると不思議なことがいっぱい起こるのですが、今回も面白い出会いや再会がたくさんありました。一人は宿泊先となった「祭時温泉 別邸 かみくら」の女将。著名な元代議士の娘だそうですが利発で優雅な動きは特別で、岩手の山奥にある秘湯できれいな素晴らしい温泉ですので、良かったらお訪ね下さい。もう一人は浦川治造さんの友人で元朝日新聞記者の増子義久氏。記者を引退されてから郷土へ恩返ししたいと花巻市議会議員をされている方ですが、文章力は健在で「イーハトーブ通信」という彼のブログでも「縄文焔祀り」について書かれていますので、是非ご一読ください(http://samidare.jp/masuko/note?p=list&page=2&c=&w=)。そして、もう一人は、浦川さんの実姉の宇梶静江さんです。性格派俳優、宇梶剛士(たかし)さんの実母で、自然と共に生きるアイヌの詩人・絵本作家との再会です。ちなみに、若い頃やんちゃをしていた剛士さんを締め上げて更生させたのは叔父の浦川治造さんだそうです。

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上記写真はいずれも(c)JPF
 
   がらっと話が変わって、もう一つ、私が参加した重要なイベントが「認定NPO法人 いわき放射能市民測定室たらちね」の海洋調査です。最初は趣味の釣りができるからと気軽に「ボランティア釣り師」として参加したのですが、とても意義のある重要な海洋調査でした。

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 海洋調査の第一の作業は、海水の採取です。f:id:japanplatform:20170819081138j:plain(c)たらちね

 専門家のご指示のもと、少なくとも表面に近い部分の海水と海底に近い部分の海水の2種類の採取を試みていたことが後でわかりました。何度も何度もやり直しているので、「釣り師」の私としては「早く釣らせてくれ…」との心の叫びを押さえつつ作業を見守っていたのですが、潮が速くて通常の重りでは海水採取のための白いバケツのような容器を海底まで沈めることができなかったため、何度もやり直していたようです。結局、この日は海底付近の海水の採取はできませんでした。

 海洋調査の第二の作業は、専門家の先生から指定された魚種を釣る作業です。いよいよボランティア釣り師である私の出番です。専門家の先生からのご指示は、ヒラメ(2011年3月11日の原発事故以前から生息しているものであれば調査研究対象としてなお良い。80cm以上の7年物になります!)、黒ソイ、アイナメ、カサゴ、メバル、カレイなどでした。ヒラメを追っかけて20年以上の私でも、まだ、80㎝以上のヒラメは釣ったことがありません。福島第一原発からほど近い領域では現在、漁はされていませんから、魚影の濃さは言うまでもありません。ヒラメが釣れた時のことを想像するだけで興奮して手が震えるほどです。

 釣りが始まって、5分もしないうちに私の竿がしなって、運よく黒ソイが釣れました。船中ではじめての釣果だったので、鈴木譲東京大学名誉教授が飛んで来て、自ら魚をはずそうとしていました。専門家の先生方の意気込みも伝わってきます。黒ソイは、アイナメやメバルなどと一緒に岩陰や海藻の中に隠れていて、小魚やアサリなどが上から落下してくると素早く岩陰などから飛び出して、エサに飛びつき、次の瞬間、エサを咥えたまま体を反転させて、もと居た岩陰などに戻ろうとします。その時、大きく竿を合わせると魚が釣れるのです。これが私の釣り上げた黒ソイです。f:id:japanplatform:20170819140441j:plain(c)JPF

 指示された魚種を早々と釣り上げた私は、いよいよ本命のヒラメを狙うため、まず、生きたエサとなる、アジやイワシを釣りにかかりました。ところが何度も釣り場所を移動して、あの手この手で、待てど暮らせど、エサが釣れません。こりゃ困ったなあと思案しているうちにアジやイワシの5倍以上の大きさのイナダが釣れてしまいました。回遊魚なので私だけでなく、あちこちで一斉にイナダが釣り上げられています。イナダはブリの子どもで、大きくなるのに合わせて名前が、ワカシ(15cm以内)、イナダ(40cm以内)、ワラサ(60cm以内)、ブリ(80cm以上)と変わる出世魚で、縁起の良い魚なのですが、アジやイワシを狙っている私には迷惑な魚です。なぜなら、イナダでは大きすぎてヒラメのエサにはならないからです。

 そうこうしている内に海が荒れて来て、この日の釣りは悔しさを残しながら終了となりました。私には釣れませんでしたが、仲間のボランティア釣り師の方が、専門家の先生が期待されていた80cm近くのヒラメを疑似エサのルアーで釣り上げていました。f:id:japanplatform:20170819085818j:plain(c)たらちね

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 腕の差ですかね、うらやましいです。それでも、港に引き上げた直後に雷が鳴りザーッと夕立に見舞われたので、その前に引き返せた私たちは幸運と言えば幸運でした。その後は選手交代で、JPF地域事業部の坂巻と斎藤が、たらちねの事務所で合流して釣り上げられた魚の放射能測定調査の視察を致しました。f:id:japanplatform:20170819134155j:plain(c)JPF
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 今回の魚のガンマ線測定の結果については「いわき放射能市民測定室たらちね」のホームページに掲載されています。

JPF 地域事業部(2017年4月1日より、国内事業部から名称を変更しました)
阿久津幸彦

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6年間に思いを巡らせながら夜空を見上げた日

こんにちは。福島担当の山中です。

福島県浜通り双葉郡では昨年から今年度にかけて避難指示解除がたて続けに行われ、それに伴い伝統的な夏祭りや花火大会も浜通り沿岸部を中心に開催されることが多くなっています。今年のお盆にも、川内村、富岡、浪江等で夏祭り、盆踊り、花火大会が開催されました。私も富岡の花火大会に参加しましたが、県外や県内の内陸部にある避難先の遠方から車で来られている方も多く、それぞれのこれまでの6年間に思いを巡らせながら故郷の夜空を見上げているようでした。

津波の被害だけでなく、放射能と除染、汚染物処理という課題を克服しなければならなかった福島県浜通り沿岸部の土地も様々な様相を見せてきました。
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▲東日本大震災地震津波の被害を受けた富岡駅周辺の風景 (c)JPF

一時は放射能汚染物質減容焼却炉や仮置き場で埋め尽くされることもありました。

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▲避難指示解除準備に向けて設置された仮設の放射能汚染物質減容焼却炉 (c)JPF

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▲除染された放射能汚染物質を入れた袋を並べた仮置き場 (c)JPF

もうずっとこのまま、この殺風景な景色のままなのだろうかと思ったこともありました。

ようやく6年半たって、何とか花火が上がっても違和感のない景色になりました。
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▲富岡の花火大会 3月11日撮影(c)JPF

しかし、帰還率はまだまだです。例えば富岡の帰還率はわずか約1%とも報じられています。年間20mSv(ミリシーベルト)という基準で避難指示が解除されたために、線量がいまだに高い地域も残っており、若い世代の役場職員をはじめ殆どの人は郡山等から通ってきています。冬になると雪で峠の道もさらに険しくなり、通勤の過労や事故も懸念されています。帰還者の殆どは高齢者が中心とも言われており様々な課題が浮き彫りになってきています。外から富岡や浪江の復興のために貢献したいと働き盛りの若者が思っても、家賃や物価が東京並みに高く、住めるのは廃炉、除染関係者だけという状態が続いています。

ようやく祭りや花火ができるようになり、復興のスタートラインに立った浜通り沿岸部の相双地域ですが、課題は山積みです。一方で課題先進地域とも言われ、一度に日本中、世界中の課題が集約されたこの場所で、それに立ち向かう取り組みが今後の日本の変革に寄与していくという思いで活動されている方々も一定数いらっしゃいます。そうした方々を疲弊させ、孤立させてしまわないように、持続可能性を担保するために新たな連携の枠組み、仕組み作りが求められています。JPFの地域担当もそうした動きに対して前に出ることなく、後から支えていけるよう一層努力していきたいと思います。

地域事業部(2017年4月1日より、国内事業部から名称を変更しました)
山中

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熊本出張こぼれ話1

こんにちは。地域事業部の坂巻です。

JPF熊本地震被害者支援(九州地方広域災害被災者支援) 事業の業務で、毎月2回くらい東京事務局から熊本市に出張しています。
震災から1年が過ぎた熊本市では、城は20年間におよぶ復元工事が進んでいますが、市内にはまだ半壊のままとなっている建物が残っています。f:id:japanplatform:20170814172537j:plain熊本城

f:id:japanplatform:20170814172719p:plain熊本市唐人町

でも目につくのは、震災の影響を受けた建物ばかりではないんですよ。
そこで今回のブログでは、熊本の風景から感じたこと・調べてみたことをお話します。

熊本市をまわっていると、立派な建物の眼科、歯科、精神科などの単科医院の看板も目につきます。

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水前寺あたりの医院の広告

?と思い調べてみると、なんと熊本市は政令指定都市20市中、人口10万人あたり病床数が1710.4床、医師数が321.3人と第1位(出典:熊本市市勢要覧2015 P33)。
そこで、熊本市の中心である中央区と面積、人口密度が似ている横浜市緑区と比較してみました(出典:日本医師会 地域医療情報システム http://jmap.jp/cities/detail/city/43101)。

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熊本市中央区と横浜市緑区の10万人あたりの数を比較すると、熊本市中央区は病院数が約5倍、一般診療所病床数が約12倍、精神病床数は約13倍、病院病床数は3倍、医師数は約5倍、歯科医師数は約2倍です。なるほど医院・病院が目に付いた訳です。
しかも立派な入院設備がある眼科とか歯科医院が多いんですよ。レストランかウェディング場かと間違うような素敵な建物。

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熊本市中央区呉服町の眼科(病床19)

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熊本市中央区子飼本町の眼科口腔病院(病床24)

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熊本市中央区水前寺の皮膚科医院(入院設備なし)

ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、復興に向けて歩み続ける熊本への伴走をまだまだ続けていきます。東京から熊本への出張も続く予定です。
でも、これだけ医療が充実している熊本でなら、「いざとなったら入院してもいいかなあ」なんて考えてしまいました。

地域事業部(2017年4月1日より、国内事業部から名称を変更しました)
坂巻

※写真はすべて(c)JPF

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豪華絢爛!仙台の七夕まつりはまもなくです

こんにちは。東北事務所の今野です。

東北事務所は、杜の都・仙台を象徴する並木道の一つ定禅寺通りに面したビルにあります。
春は青葉まつり、夏は七夕まつり、秋はジャズフェス、冬は光のページェントなどイベントが開催され、事務所の窓から楽しむことができます。f:id:japanplatform:20170727185928j:plain写真提供:(C)仙台七夕まつり協賛会

 
その中で歴史が古い仙台七夕まつりが来週(8月6日・7日・8日)、開催されます。
「仙台七夕まつり協賛会」のウェブサイトによると、仙台七夕は、伊達政宗公の時代から続く伝統行事として受け継がれているそうです。
笹飾り、パレード、踊り、グルメなどが楽しめ、多くの人が集まるお祭りなんですよ。
とりわけ、仙台駅前からの中央通りと一番町通りのアーケード街の笹飾りは豪華絢爛です!

しかし残念な事に、震災前までおこなわれていた動く七夕パレードと、昨年までおこなわれていた天の川回廊が、今年は定禅寺通りでおこなわれないそうです。
事務所の窓から見るのを楽しみにしていただけに残念。f:id:japanplatform:20170727190141j:plain
写真提供:(C)仙台七夕まつり協賛会

一方、仙台の郊外でも素朴な笹飾りで七夕を楽しんでいる商店街が多くあります。
私の地元の小さな街では、小さな笹飾りをおよそ2m間隔で約800mにわたって飾り、街ゆく人たちを楽しませてくれます。
その風景は、仙台七夕まつり協賛会のHPでも見つけました。
こちらの写真です↓↓。かわいいでしょ。
http://www.sendaitanabata.com/outline/feature

最後に一つ願いごと。
七夕まつりの期間は、1回は雨が降ることが多く、和紙の吹き流しが色落ちしたり他の飾りも型崩れしたりするので、作ってくれた人や見に来てくれた人がかわいそうになってしまいます。
今年は雨が降りませんように。

地域事業部(2017年4月1日より、国内事業部から名称を変更しました)
今野

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多くの方からお寄せいただいた寄付を適切に活用させていただくために

こんにちは!東京事務所の川村です。
暑い日が続いていますね~。
夏本番はこれから、仙台から引っ越してきた私は
もう仙台の涼しい夏が恋しいです。

さて、今回は、「共に生きる」ファンドの助成事業が終了した後の
会計報告の手続きについてご紹介したいと思います。
ご寄付などを通してご支援くださった皆さんや助成を受けた団体の皆さんも
あまりご存じないのではないかと思います。

「共に生きる」ファンドで助成した事業が終了すると、
助成を受けて事業を行った団体さんから2種類の報告書を
提出していただきます。
ひとつは事業の内容について記載する事業終了報告書、
そしてもうひとつは助成金を充当した支出についての会計報告書です。

この会計報告書では、
助成決定時に助成金を何にどのくらい使用したかの支出一覧と
その証憑(領収書や契約書など)も全て提出していただき、
外部審査員による審査を経て決定した事業の予算に沿って、
適切に使用されたか、その使途や支出方法はJPFの定めるガイドラインに
沿っていたかを確認しています。f:id:japanplatform:20170718113625j:plain
※留意点をまとめた会計ガイドライン(c)JPF

この確認作業を一緒に担当してくださるのが
太陽有限責任監査法人の皆さんです。
助成団体から提出された会計書類一式を、
プロの目で確認してくださっています。
順次届く報告書を月1回のペースで確認しています。

「提出された証憑は1件1件全て拝見しております。
経理のマンパワーが少ない団体さんもいらっしゃると思うので、
経理書類の作成は大変な作業だと思います。
継続して助成を受けている団体さんは、回を重ねるごとに改善が見られ、
会計報告もしっかりしてきていると感じています。
適切な会計報告をすることは、団体としてもよりよい形で説明責任を
果たすことにつながると思います。」と小林さん。

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※7月の確認作業の様子。左奥が小林さん。(c)JPF

この後、疑問点や修正が必要と思われる点をまとめて、
団体にフィードバックします。
何度かのやりとりを経て、最終的な助成金充当額を決定し、
残金があれば返却していただきます。確認の過程で、
団体の会計処理について改善した方がいいなと思う点があれば、
それもお伝えするようにしています。
具体的には、支出の記録の取り方や証憑の整理、
人件費の支払いに係る契約や
勤務記録に関することなどです。

大量の証憑を確認するのは正確さを求められ、根気のいる作業ですが、
多くの方からお寄せいただいた大切な資金が適切に活用されているかを
確認するため、また、「共に生きるファンド」の助成を通じて
団体の会計処理の力づけに繋がればという想いで取り組んでいます。

地域事業部(2017年4月1日より、国内事業部から名称を変更しました)
川村

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第2回JVOAD全国フォーラムに行った日のこと

こんにちは!JPF東京事務所の田中です。
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5月26日(金),27日(土)の2日間でJVOAD(全国災害ボランティア支援団体ネットワーク)主催のフォーラムに参加してきました。会場は両国の国際ファッションセンター(KFC)ホールでした。相撲中継はテレビで結構見るのですが、両国駅に降り立つのは初めてです。
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駅のホームからは国技館の屋根が見えました。

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東口の改札を出ると目の前に横綱横丁がありました。

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駐輪場も横綱(よこづな)だと思いきや、こちらは横網(よこあみ)でした。

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会場付近は海抜1.0mだそうです。

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国技館では大相撲5月場所が開催されていましたが、金土の二日間とも午前8時10分で切符は売り切れとのことでした。

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(写真が少しピンボケですみません)
稀勢の里が横綱に昇進して横綱が4人となったので国技館の売店で売っている相撲トランプのキングの絵柄が揃ったそうです。本場所開催中は切符を持っていないと売店に入ることができないとのことで買うことができなかったので、記念に後日買いに来ることにしました。

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初日のオープニングのパネルディスカッションには私どもの地域事業部の阿久津部長が登壇しました(真ん中が阿久津部長)。

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お昼はタイムリーに放映されたアド街ック天国で紹介されていた、横綱横丁にあるトンカツの有名店「はせ川」に行ってみました。

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「盛り合せロースカツ定食」を注文してみました。ランチなのでリーズナブルなお値段でいただくことができました。「ロースカツは塩とワサビで食べてみて下さい」と言われたのでそうしてみました。「こんなに美味しいなんて、びっくりしました!」とお店の人に一言述べてお店を後にしました。流石行列ができるトンカツ屋さんは違います。

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初日の分科会はJPF企画の分科会4に参加しました。

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軍手持参で朝から準備のお手伝いをさせていただきました。

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タイムキーパーもやらせていただきました。

今回のJVOAD主催の「災害時の連携を考える全国フォーラム」には500人を超える方々が参加していただきました。JVOADのフォーラムにご興味がある方は、こちらのサイトをご覧になってみて下さい。
 

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夜はまた何かのテレビ番組で紹介されていた気がする、横綱横丁にある「ぎょうざ会館」に行ってみました。席に着くといきなり「何枚ですか?」と問われました。何のことかと思ったら「ぎょうざ会館」なので基本食べ物は餃子なので、「餃子何皿にしますか?」という意味でした。「2枚と瓶ビール」と告げて到着を待ちました。

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2枚頼んだので律儀に2枚重ねたお皿に乗って餃子がでてきました。
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何人かの人がレバニラ炒めを頼んでいたので私も便乗して頼んでみました。

帰りは吉祥寺で途中下車しました。
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昨年亡くなってニュースになった「井の頭自然文化園のゾウのはな子」の銅像が出迎えてくれました。

吉祥寺では、もう10年以上前から時々行っている「カオス」というバーで赤のグラスワインを飲みました。このバーのオーナーバーテンダーさんは「クローバープロジェクト」というネーミングで東日本大震災の復興支援活動をされています。ご興味のある方は以下のサイトをご覧になってみて下さい。

7月30日(日)には吉祥寺でクローバープロジェクトのチャリティコンサート(マジシャンも出演します)が開催されます(上記のサイトにも掲載されています)。この日私もチケットを購入しました。

次の日もフォーラム2日目で朝が早かったので、赤ワインはほどほどにして早めに帰途に着きました。

地域事業部(2017年4月1日より、国内事業部から名称を変更しました)
田中

写真はすべて(c)JPF

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「持続可能な暮らしの足を考えるフォーラム」が開催されました。

今年度より宮城に加えて岩手も担当することになりました三浦です。

少し前の話になりますが、昨年度末に「持続可能な暮らしの足を考えるフォーラム」が岩手、宮城、福島の3県で開催されました。こちらは宮城県石巻市で活動し、ご自身での移動が困難な住民の方を病院などへ送り届ける移動支援を行う団体、Rera(http://www.npo-rera.org/)がJPF共に生きるファンドを活用して実施したフォーラムです。

私も運営のお手伝いをさせていただきましたのでフォーラムのようすをご紹介させていただきます。

みなさま、「暮らしの足=移動」について考えたことありますでしょうか?
人は移動なしでは生きていけません。通勤も通学も通院も買い物も必ず移動が付いて回ります。旅行もデートもお墓参りだって移動無くして不可能です。家の外に出なくてもトイレやベットまで必ず移動します。

呼吸するように無意識に移動しているため、あらためて移動について考えたことがある方は少ないと思います。そんな日常ではあまり意識することがないけど実はとてもとても大切な「暮らしの足」について考えるフォーラムが開催されました。

岩手、宮城、福島それぞれの県で50人を超える参加者があり、行政、社協、企業、NPOなど様々立場の方々で活発な意見交換がなされ、参加された方々からは「勉強になった」、「みんなで考えなければならない問題だ」、「継続して開催してほしい」などの声がありました。

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ここでフォーラムが開催された背景について、少しご説明をします。
東日本大震災では多くの車が流され家庭や公共の足が奪われました。津波や原発事故の影響で道路が寸断されたり、応急仮設住宅や災害公営住宅、防災集団移転など居住地が大きく変わったりして、役所や学校、病院などの公共施設も移転を余儀なくされました。そのようなさまざまな原因で暮らしの足を支える復興支援活動が必要になりました。

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6年たった被災地ですが、震災前のような暮らしの足は復活していません。少子高齢化が10年進んだといわれる被災地においても、震災前と同程度の公共交通網を整備することは難しい状況です。そもそもバス停や駅まで歩けない高齢者や公共交通機関を利用できない障害をお持ちの方は、公共交通機関があるだけでは暮らしが成り立ちません。家族や近所、友人知人の送迎が必要になりますが、災害公営住宅などへの移転で核家族化が進み、地域コミュニティ形成もまだまだこれからという被災地では多くを期待できません。障害をお持ちの方や、通院が不可欠な高齢者など社会的に弱い立場の方が、移動できずに生活困窮に陥るケースが出てきています。明日食べるものを自分で買うことができない、友達にも会いに行けない、ご先祖様のお墓参りにもいけない。病院に通うなど生きるために必要な最低限の移動しか行えない方が実際に多くいらっしゃいます。公共交通や福祉の制度、家族の送迎など地域の中の移動手段をフルに活用して移動困難者を無くしていく必要がある、そのための第一歩となるべく開催されたのが今回のフォーラムになります。

暮らしを支える移動は大きく3つに分けられます。
ひとつはバスなどに代表される公共交通、
ひとつは施設利用者や障害をお持ちの方が利用できる福祉制度による移送、
ひとつは家族や隣近所による住民主体の送迎です。

すべての移動困難者を支える公共交通は、これからの世の中では期待できません。もちろん、福祉制度や住民が単独で担える移動困難者は限られます。公共交通事業者と福祉事業者、地域住民がそれぞれの事業でできることできないことを理解し、少しずつ補い合わなければ地域の中の移動困難は無くなりません。

公共交通や福祉、地域住民としての立場を超えて暮らしの足を考える第一歩となるのが「持続可能な暮らしの足を考えるフォーラム」。住民の取り組み、行政の取り組み、NPOの取り組みを紹介し合い、地域の移動をどうしたらよいのか会場全体で考える。そのような場が岩手、宮城、福島で各一回設けられました。

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震災を起因とした地域の課題の中には、日本全国で共通の課題となっているものも多く、そのような課題の解決には多くの方の知恵と実践の積み重ねが必要になります。本フォーラムをきっかけとして東北での暮らしの足の実践がより深いものになり、全国に広がっていって地域の課題解決に結びつけばと願っています。

地域事業部
三浦
※国内事業部は4月1日より地域事業部となりました。
※写真はすべて(c)JPF