みなさま、年度末真っ盛り猫の手も借りたい忙しさかと思います。
無事年度を越えられそうな見込みは立ちましたでしょうか?
私は心穏やかに年度を越えられそうにありません・・・
心を亡くすと書いて忙しい、先人は良く考えてるなと改めて思います。
少し前の話になりますが、3月11日震災から6年目を迎えました。
みなさまどう過ごされたでしょうか?
私がおります宮城県では、沿岸市町村ごとに合同慰霊祭が行われ、14時46分には一斉にサイレンが鳴り響きます。震災で亡くなった方にとっては七回忌ということもあり復興関連のイベントも比較的少なく、亡くなった方に想いを寄せるなど慰霊のために穏やかに過ごされる方が多いようです。
宮城県に常駐していると実感しにくいのですが、この時期「震災の風化」という言葉をよく聞きます。東北でも地域の新聞に載っている震災関連の報道はだいぶ少なくなってきましたが、3月11日近くなると震災関連の記事が多くなります。JPF東北事務所では毎年この時期に河北新報の震災関連報道を切り抜き、壁新聞を作っています。
今年貼り出している記事を抜粋してみます。
「仮設住宅入居いまだ3万3748世帯」
岩手、宮城両県は住宅再建で仮設からの退去が進んでいるが、福島県は原発事故の影響で先行きを見通せずにいる。
「沿岸被災者42%家計悪化」
震災前と現在の暮らし向きの比較では、岩手、宮城、福島の被災3県の沿岸部に住む被災者の42.4%が厳しくなったと答えた。
「土地区画整理 現状と溝」
土地区画整理事業工事の長期化で人口が流出し、計画と現状のずれが拡大し広大な空き地が生じかねない状況。
「震災関連倒産累計391件」
震災を起因とした東北の企業倒産が6年間の累計で391件になった。震災1年目の3割弱に減少したが、依然として倒産は発生しており影響は根深い。
「廃炉作業遠い道のり」
福島第一原発の溶融燃料の実態は、事故6年目を迎えても明確になっていない。3号機の燃料取り出しは先送りになり、汚染水の処分が依然として課題となっている。
「生活再建かすむ針路」
今春、浪江町など4町村で避難指示が解除されるが、帰還困難区域の解除の目途は立たない。
「帰還住民 高齢者5割超」
帰還者に占める高齢者の割合が各自治体で5割を超え介護人材の確保など体制の再構築が緊急課題となっている。
「「いじめを実感」福島64%」
福島第1原発事故の避難者へのいじめや差別を身近に感じたことがある割合が、福島県では64.5%に達した。
東北の復興は確実に進んでいますが、まだまだ途上であり、復興したかしないかの2択で答えられる状況ではありません。まして復興のゴールが見えない福島の問題は先の長い支援が必要になります。宮城地域担当としての実感では外部支援団体の活動休止などが続き、被災地にとって5年目より6年目の方が大きな節目になっていると感じています。JPFは福島支援強化にシフトしましたが、岩手、宮城に関しても今後のニーズに応えられるよう被災地に寄り添っていきます。
4月14日は熊本地震から1年目ですね。私は宮城担当でなかなか熊本にうかがうことができておりませんが、遠い東北より熊本のみなさんに想いを寄せています。
ブログをお読みのみなさまも是非、引き続き被災地に関心を寄せていただけるとありがたいです。
宮城担当