ジャパン・プラットフォームのこの2年間の活動を振り返るとき、私は様々な問いと向かい合う必要を感じます。
私たちは十分にできることをやってきたのでしょうか。これから私たちは何ができるでしょうか。何をすべきなのでしょうか。
以前国連大学で開催させていただいた報告会で、私は「感謝」と「覚悟」という2つの気持ちをご来場の皆さまと共有させていただきました。この2年間を振り返り、今後のジャパン・プラットフォームの活動を考えるとき、やはりこの2つの言葉が胸に浮かびます。
この2年間、私たちは世界中からたくさんのご支援をいただき、多くのNGOやNPOの仲間たちと共に支援活動を被災した方々に届けることができました。支援活動を実施するなかで、ジャパン・プラットフォームへ寄付・支援をしてくださった方々、支援活動の仲間や先輩、そして何よりも被災した方々から多くのことを学ばせていただき、同時に励ましをいただきました。皆さまに対する感謝の気持ちは、これからの私たちの活動の原動力です。
今日までの活動を振り返ると、私の心に残っているのは、夕暮れに作業を終え、全身真っ黒になってテント村に戻ってくるボランティアやNPOスタッフの姿、会社人としてだけでなく、一個人としてご寄付や物資などの支援をお寄せくださった企業の方々の姿、自分たちの生活を取り戻すため、自分でできることを黙々と行っている被災者の方々の姿、助け合う人々の姿です。ジャパン・プラットフォームは彼らのために、彼らと共にどれだけ真剣に東北と向かい合う覚悟を持っているでしょうか。これからも自問自答の日々が続きます。
ジャパン・プラットフォームは当初3年間の計画であった東日本支援プログラムを2年延長し、2016年3月まで活動を継続することに決めました。中間支援組織だからこそ私たちはまだできることがあるのではないか、しなければならないことがあるのではないかと考えた結果としての結論です。
しかしながら、10年以上かかるといわれる東北の復興のなかで、緊急人道支援をその活動の柱としているジャパン・プラットフォームが永遠に支援を続ける事はできません。これからの活動は、東北を支援したいと考えている方々と東北との架け橋となる活動を行いながら、より東北の方々を主役とした活動の形を模索して行くことになると考えます。またこの2年間の経験から得られた尊い教訓を、将来にどう活かして行くかを具体的に考え、行動することこそ、ジャパン・プラットフォームに残された大きな課題ではないかと思います。
私たちは十分にできることをやってきたのでしょうか。これから私たちは何ができるでしょうか。何をすべきなのでしょうか。
今日は震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、これらの問いについて、もう一度新たな気持ちで向かい合いたいと思います。
ジャパン・プラットフォーム事務局長 椎名
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