皆さん、こんにちは。
JPFプログラム・コーディネーター(福島担当)の池座です。
今回は、海・山・川の自然の豊かさがあり、神社をはじめ歴史が感じられ、魅力的な人たちに出会える、福島県南相馬市小高区の「最近の様子」をお伝えしたいと思います。一度は行かれたことのある方も多い場所ではないでしょうか。
小高区は、今から約1年と3ヶ月前の2016年7月12日に避難指示解除およびJR小高駅の再開を果たし、その後、人口が数百人、1000人、1500人、2000人と徐々に戻りはじめ、2017年9月末時点で約2200人※(震災前は約12800人)を超える人々が暮らしています。※http://www.city.minamisoma.lg.jp/index.cfm/10,853,58,html
〜若者の姿が見られるようになりました〜
とくに最近の目に見える変化としては、街に多くの若者の姿が見られるようになったことです。今年の4月に幼稚園、小学校、中学校が再開し、高校も開校して以来、小高駅から学校までの間の道のりをふざけ合いながら通学していたり、途中の食堂の前で並んでいたり、グラウンドで部活動に励む学生の姿を見ると、なんだか嬉しい気持ちになります。
▲小高駅前で電車やバスを待つ高校生たち
〜双葉食堂+お寿司屋さん、お蕎麦屋さん、居酒屋さん〜
食べる場所も、発災後はじめてオープンした双葉食堂に続き、お蕎麦屋さん、お寿司屋さん、居酒屋さんもオープンし、外食を楽しむ場所も少しずつ増えてきています!
▲地元の方が“とても美味しい”と言っていた浦島鮨
【参考情報】
浦島鮨
https://tabelog.com/fukushima/A0704/A070403/7001282/dtlrvwlst/COND-0/smp1/D-visit/?lc=0&rvw_part=all
双葉食堂
https://tabelog.com/fukushima/A0704/A070403/7005353/dtlrvwlst/COND-0/smp1/D-visit/?lc=0&rvw_part=all
十割そば こごた https://tabelog.com/fukushima/A0704/A070403/7007906/
居酒屋 更紗(さらさ)https://tabelog.com/fukushima/A0704/A070403/7014034/
〜エンガワ商店+コンビニも〜
食材やお弁当、生活備品・雑貨などを買いたい時は、南相馬市と地元企業(ワーカーズベース)によって駅前に設置・運営されている仮設スーパー「東町エンガワ商店」がオススメです。昨年秋にはローソン小高店、ファミリーマート小高店がオープンし、買い物をする際の選択肢も広がってきています。
▲東町エンガワ商店街(外にベンチが設置されました)
【参考情報】
東町エンガワ商店街(小高ワーカーズベース)http://owb.jp/projects/engawastore/
ローソン小高店(福島民友)
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2016/10/post_14338.html
〜双葉屋旅館+ゲストハウスが出来るかも?〜
地域外から来られる人にとって重要な泊まる場所ですが、小高区を訪れる人にとって、宿泊場所として真っ先に思い浮かぶのは小高駅前にある双葉屋旅館ではないでしょうか。小林さんご夫婦で営むこの旅館は、小高区で宿泊できる貴重な場所であることは言うまでもありませんが、そのほかに地域の情報を得ることができ、地元の人や地域内外、海外からの訪問者に至るまで小高を想う多くの人々が出会い繋がり合う拠点としても大活躍しています!
▲双葉屋旅館
双葉屋旅館の他にも、小高でゲストハウスをつくりたい!という方もいるとかいないとか!?
【参考情報】
双葉屋旅館 http://odaka-futabaya.com/
〜小高の女性に魅力的な職場 HARIOランプワークファクトリー小高〜
全国のガラス職人が手づくりで作ったガラスのアクセサリーを全国的に販売しているHARIOランプワークファクトリー社と小高の地元企業(小高ワーカーズベース)が協力し合い設立した『HARIOランプワークファクトリー小高』。ガラスごしに外からも工房での作品制作の現場を見ることができ、商品を購入することができます。地元の女性に魅力的な仕事と働きやすい環境を創出することを目指し設立されたとてもオシャレなお店です。
▲HARIOランプワークファクトリー小高
▲小高に100の仕事を興すことを目指す「小高ワーカーズベース」本社
〜住民+よそ者、若者、ばか者?が集まる 新生おだかぷらっとほーむ〜
小高の暮らしをより楽しいものにするために小高の女性3人が中心となり2015年秋に立ち上がった“誰でもぷらっと立ち寄れる家” 「おだかぷらっとほーむ」。ここは、「地元で暮らす人」「一時帰宅する人」「還ってくることを検討している人」「お墓まいりにくる人」「小高に観光や興味をもってくれて来てくれる人」「支援・応援に駆けつけてくれる人」などを対象に、小高に来た時にいつでも立ち寄れるところがある、誰でも気軽にぷらっと立ち寄れ、住民、若者、ばか者と触れ合い、楽しいこと、必要なことが生まれてくる、そんな願いでつくられた場所です。ちちらも、最近、(近くではありますが)引越しをし生まれ変わりました!
▲新しい「おだかぷらっとほーむ」(運営主体:小高工房)
おだかぷらっとほーむでは、発足以来、月に1回、第4金曜日の13時〜15時あたりに、住民組織や南相馬市内でサロン活動や環境保全活動を実施する団体や、その他県内外から小高を応援する関係者が集まり、情報交換をする「おだかぷらっとほーむ定例会議」を実施しています。(どなたでも参加可能)
▲設立以来、小高に関わる人たちが毎月集まり情報交換する定例会議の様子
定例会議のプログラム構成や話し合われる内容も、小高の環境の変化により変わってきています。これまで2時間ほどの情報交換の場であった定例会議ですが、最近では、重要なテーマに関して興味のある人で深掘りして話し合う時間も加わりました!
例えば、9月22日に開催された前回の定例会議では、「4月に避難指示解除になった隣町の浪江町でぷらっとほーむの様な場をつくりたいが、小高のネットワークの経験・知見をうまく移行できないか」「Uターン者・移住者が少し見えてきたが、もっと多くいる可能性があり、どう新しい人たちと繋がり合えるか」などが話し合われました。
▲県外からの学生や移住者も交え、皆で移住定住に関して意見を交わし合う
夕方からは、移住者を交えた小高に関わる人同士の交流会(BBQ・芋煮会の様なもの)を実施し、街に賑わいをつくり、誰でも気軽に立ち寄れる場を試行的につくることになりました。交流会の準備から皆んなで楽しく協力しながら行うことで、さらなる交流の効果が期待されます!(大変過ぎると続かなくなる不安も感じながら・・・笑) 今回のメインディッシュである「大蛇巻き」にみなで挑戦!昭和61年に小高で住民約2500人が集まり842メートルのジャンボのり巻きづくりに挑戦した記憶から、今回の企画が浮上したらしい。(ギネスブックに掲載されたかは不明・・・)
▲交流会に向け、小高の歴史にまつわる「大蛇」をモチーフにした手巻きすしづくりの様子
夜は、大蛇のり巻きを頂きながら、外で焼き鳥を焼く人や、ギターを弾きながら歌う人や、部屋の中で議論を重ね合う人など、思いおもいの交流がうまれていました!
▲夕方からの第1回交流会。BBQをしながら移住者やボランティアに来た学生が音楽を楽しむ様子。
【参考情報】
おだかぷらっとほーむ
http://3bplus1-odaka.jp/(おだかぷらっとほーむHP)
https://www.facebook.com/3bplus1/(おだかぷらっとほーむFacebook)
https://mainichi.jp/articles/20170619/ddl/k39/070/345000c(毎日新聞)
小高では少しずつではありますが、学校の再開や、お店や事業所の開設、Uターン者・移住者の増加、地域住民の大きな課題となってきた調剤薬局の不在(病院で処方箋をもらっても薬を得る場所がない)が解消されるなど、徐々にではありますがポジティブな動きも生まれてきています。(新聞の配達サービスがないなど課題は残ってはいますが)
ぜひ、一度行ってみたい!久しぶりに行ってみたい人はお気軽にご連絡ください♪
以上、ほんの一部分ではありますが、地域コーディネーターから見た最近の小高の子をお伝えしました。
JPF 地域事業部(2017年4月1日より、国内事業部から名称を変更しました)
池座
ジャパン・プラットフォーム(JPF)本サイト
http://www.japanplatform.org/