この度、ジャパン・プラットフォーム(JPF)休眠預金事業担当となりました瀧田です。
JPFには2006年から2012年の6年間在籍し、5年ほどドイツで暮らした後、2017年に帰国、そしてJPFに戻ってきました。
コロナ禍により寄付の減少が見込まれる中、これまで社会課題に取り組んできたNGO・NPOの存続も危うくなってしまう可能性があります。NGO・NPOを支えるため、そして彼・彼女らが取り組んでいる課題解決をサポートするために、休眠預金を活用した助成というカタチで貢献していきたいと考えています。
先日パソコン内のデータの整理をしていたら、懐かしいものが出てきました。今から12年前の2008年、当時JPFをサポートしてくださっていた英会話学校のウェブサイトに寄稿した短い文章です。
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はじめまして。人道支援組織ジャパン・プラットフォームの瀧田真理と申します。
業務ではウェブ担当ではありますが、自分の文章を投稿することは滅多にないので、ちょっと緊張しています。
さて、みなさんは幼い頃、どのくらい親の仕事を理解していましたか?
私には6歳になる娘がいるのですが、彼女の理解力+想像力に驚かされることがありました。
(ひょっとして親バカなだけかも知れませんが・・・)
ある日、ミャンマーでサイクロンの被害にあった人々が取り上げられているテレビニュースを見ながら、
「ママはこの人たちを助けるお手伝いをしないといけないから、保育園のお迎えが遅くなっちゃうと思うの。ごめんね」と伝えました。
すると娘は、自分の机にむかって何かごそごそしているなと思っていたら、小さな短冊を沢山もって私のところにやってきました。
その短冊1枚1枚には、それぞれ異なる色でハートが書いてあり、短い言葉が添えてありました。
「おうちがないひとへ」
「おかあさんがいないひとへ」
「ままがいなくて こどもがごはんつくるひとへ」
「こまた(困っている)ひとへ」
これらの短冊を、サイクロン被災者に渡して欲しいというのです。
「だって、きれいなハートが書いてあるカードをもらったら、嬉しい気持ちになるでしょ?きっと元気になると思うの」
娘は母親がたずさわっている仕事を彼女なりに理解し、想いをカタチに表してくれたのでした。
私は、娘の他人を思いやることのできる優しさと成長に驚かされると同時に、日々の忙しさのなかで忘れがちなことを思い出させてもらいました。
寄付はたくさん集まるだろうか、書類はしっかり揃っているのか・・・。
これらのことは大切ではあるけれど、本来の目的ではなかったはず。
「こまたひと」が元気になれるために、また明日からがんばらなくっちゃと思うのでありました。
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毎年のように発生する自然災害、これまでに経験したことのない感染症蔓延下での支援活動。乗り越えるべき課題は少なくないですが、ひとりでも「こまたひと」に支援を届けることができるよう、休眠預金事業を通して尽力していきたいと思っています。