10月22日から24日にかけて「チャイルドラインふくしま」による「チャイルドライン全国フォーラム2016 in福島」が開催されました。そこで最終日のバスによる現地視察の車内講師と、午後南相馬原町で行われた福島の子ども支援団体の活動報告とパネルディスカッションのコーディネーター、司会をやらせていただきました。
チャイルドラインはイギリスで始まった子どもの電話相談で、子どもの人権条約を基に活動を展開されていますが、日本では子どものいじめ、自殺が社会問題として顕在化してきたあたりから、その対策として始まり広がりました。
「チャイルドラインふくしま」は東日本大震災から1年後の2012年に、全国のチャイルドラインから福島にかかわる深刻な相談が多いとの声を受け設立されました。
今でも福島では先行きの見えない閉塞感や軋轢、分断などから孤立し、ストレスを抱え込む子ども、または大人のストレスのはけ口となる子どもが増え続けています。「チャイルドラインふくしま」にくる相談内容は、実際に、いじめ、DV、リストカット、自死などに関することが著しく多く、望まない妊娠等に関する相談は全国平均の8倍となっているそうです。
今回、福島で行われた現地視察と地元子ども支援団体の活動報告とパネルディスカッションにも参加者のみなさんからの関心が非常に高く、多数の方々が申し込まれましたが、あいにくバス一台分ぎりぎりの定員60名で締め切らせて頂く運びとなりました。
当日はバスで飯館村を通り、高速常磐線で富岡まで行き、廃炉作業中の第一原発ギリギリまで近づき、下の6号線を通って富岡、大熊、双葉、浪江、南相馬小高を通って南相馬原町に入り食事をとりました。
午後からは地元子ども支援団体の活動報告とパネルディスカッションに移りました。「ベテランママの会」の番場先生、「みんな共和国」の近藤先生、「シャンティ国際ボランティア会」の古賀東北事務所長のお話を聞き、その後パネルディスカッション/質疑応答に移りました。
「ベテランママの会」の番場先生
「シャンティ国際ボランティア会」の古賀東北事務所長
活動報告では、震災後の子どもの状況と各団体の取り組みと、苦労などが語られました。
パネルディスカッションと質疑応答では、現在各団体が抱える課題とその解決について話されました。
どの団体も福島では今後もこれまでの活動を継続していく必要性があることを認識していますが、活動資金などの面で壁に突き当たっているようです。
また参加者からも良い活動、大切な活動をしているところに寄付したいが、どこに寄付したら良いか分からないなどの意見がありました。
そこで双方を結びつける情報のプラットフォーム、福島プラットフォームみたいなものが必要ではないかという意見も出ました。
福島県 地域担当/山中
パネルディスカッション