ジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

緊急人道支援組織、認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)のブログ。NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、国内外の緊急人道支援を実施。寄付金・募金受付中。

JPFと私。

はじめまして。
12月からジャパン・プラットフォーム(JPF)のメンバーとなった新人の阪田です。
といっても、一般企業を満期まで勤めて卒業し、その後、ある公益財団の運営に携わってきました。少し歳を重ねた新人ですが、どうぞよろしくお願いします。

企業では、耐久消費財メーカーとしてのマーケティング、宣伝、広報、そしてCSRなどの部門を担当してきました。東日本大震災が発生したのは、ちょうど私がCSR部門を担当している時でした。歴史の浅いCSR部門として、このような大規模災害に向き合うのは初めての経験でしたので、日々、何をなすべきか、右往左往しながらこの時期を過ごしたことを記憶しています。

私がJPFのことを知ったのはこの時が初めてでした。このブログを読んでくださる方には企業のCSRのご担当者も多いと聞きますので、企業人時代の私とJPFの出会いについて少しお話をしてみたいと思います。 

陰徳と陽徳という言葉があります。陰徳とは、人に知られないで善行を行うことをいい、陽徳はその逆で、あらわに人に知られる徳行をいいます。私の所属していた会社は商品ブランドも含めて、比較的認知度の高い企業でしたが、あえて独断で言わせていただけば、その種の企業であれば、大震災の発生時における行動規範は、決して陰徳を選択するということはなく、まずは陽徳を選択する、といっても過言ではないのではないでしょうか。創業者が強いイニシアティブを持つオーナー企業であれば、オーナーの考え方で陰徳を選ぶことはあるかもしれませんが、一般的には陽徳であるのが普通であると思いますし、もっと踏み込めば、この機会に社会に貢献したい、そしてその事実を広く知らせたい、というのがCSR部門を受け持つ、私自身の本音でした。

長年かかって築き上げてきた自社のブランド価値を、震災を機に、低下させてはいけない。したがって誤った対応はできません。さらに社会から期待されるレベルの対応は実施し、当然、ブランド価値を維持し続けることが最低限守るべき事項です。また、この不幸な出来事がきっかけではありますが、その後の企業の在り方次第では、これを契機に更に好感度の高いブランドとなることも可能かもしれません。そのためには、震災に際して、「私たちはこのように考えて、こうした、こうし続ける」ということを積極的に表明していかなければなりません。それが、社会からの信頼を勝ち取り、強いブランドを作っていく要素であるからです。

経営者のアクションとして、震災発生時にすぐに考えるのは寄付のことでしょう。多くの経営者にとって、まず頭に浮かぶ大変なじみのあるいくつかの団体があります。それらは当然、視野に入れるとしても、それだけでは企業の独自色が出せません 。

といっても、震災後すぐに現場に飛び、懸命な支援活動している数あるNGOの一つ一つを吟味しても、どこに何をしていいのやら、結論が出ませんでした。そんな時に、私はJPFを知りました。JPFに寄付すれば、そこから現場で活躍するNPOへ、いますぐに必要な資金が、速やかに効率的に助成されると聞きました。その選択がが、いま苦しんでいる人々への大きな支援になるのではないか。従業員も、そういう対象先を重視している自社の活動に、強い誇りを持つのではないか。そう考えたのでした。

経団連の関連組織である1%(ワンパーセント)クラブの会員向けニュースの中で寄付先のひとつとしてJPFが紹介されたこと も、企業人としては目からうろこでした。私はそのことに強く着目しました。このことは、企業のCSRの担当者にとっては、自社の経営者に、なぜわが社は、支援団体としてJPFを選ぶのか、という説得を強く後押しする結果となるからです。

JPFは人道支援活動を行っている多くのNGOと経済界や公的機関が共に支援を行う中での特別な存在としてとして 、私の心に強く残りました。企業人である私にとって、これがJPFとの最初の出会いでしたが、もし、この時の経験がなければ、いま、私がJPFのスタッフの一員となっていることはなかったと思います。

歳を重ねた新人として、元企業人としての経験をもとに、これから皆さんに、いろいろなご報告を行っていくことができればとても幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

f:id:japanplatform:20180129110028j:plain※左手前が阪田(C)JPF

ジャパン・プラットフォーム(JPF)地域事業部
阪田

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