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国際協力NGOジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

国際協力NGOをサポートする認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)のブログ。NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、国内外の緊急人道支援を実施。寄付金・募金受付中。

大船渡「居場所ハウス」 災害公営住宅等への移転 地域側からの温かい受け入れ

こんにちは。岩手担当の高久です。

岩手では、災害公営住宅の建設が急ピッチで進められ、2016年4月時点で全体の54%が完成しており、19%がすでに着工しています。(社会資本の復旧・復興ロードマップ平成28年4月26日公表)この様な状況の中、各地の支援団体の災害公営住宅のコミュニティ形成支援の動きも活発になっております。

新しく災害公営住宅等に転居してきた住民にとっては、近隣にどのような方がいるのか、どのような施設があるのかなどわかりません。また、地域の人たちと良い関係が築けるのかなどの不安があります。このため、災害公営住宅等のコミュニティ形成においては、災害公営住宅等周辺地域(以下、受け入れ地域)の人たちと、新たに転入してくる方の交流の場が重要になります。さらに、受け入れ地域側の住民たちが主導して、新たに転入してくる方への歓迎会などを実施することが理想的とされています。しかし、受け入れ地域側にキーパーソンがいなかったり、転入してくる住民に対して受け入れ地域側の規模が極端に少なかったりするなどさまざまな理由からこのような動きはあまりできていないのが現状です。

大船渡末崎町にある「居場所ハウス」について紹介

今回は、災害公営住宅等への移転者を受け入れ地域側の住民が主体となって歓迎交流会を実施した貴重な事例として大船渡末崎町にある「居場所ハウス」の事例を紹介いたします。本活動はジャパン・プラットフォーム(JPF)の「共に生きる」ファンド事業として助成させていただいております。

「居場所ハウス」は子ども、若者から高齢者までさまざまな世代が共生交流できる場として地域の方々が中心となり運営されています。周辺にはすでに5つの仮設住宅があり、仮設住宅と周辺住民の方の交流の場として様々なイベントなどを実施してきました。、この周辺にさらに2棟の災害公営住宅が建設され、防災集団移転により転入される方を合わせるとおよそ100世帯が新たに転居してくることになりました。そこで、去る4月16日に、新たに転入された方/される方々への歓迎交流会を実施しました。交流会では、音楽ライブや日本舞踊披露などを行いました。

居場所ハウス館長、鈴木軍平様より、歓迎交流会の様子をレポートしていただきました

2016年4月16日(土)、「居場所ハウス」の周囲等に高台移転された方々/される方々(自力再建、防災集団移転、災害公営住宅へ入居の方々)との交流歓迎会を開催しました。高台移転によって新たな土地での暮らしをスタートさせる方々に対して、「居場所ハウス」がどのような役割を果たせるのかを考えた時、まずは高台移転された方々/される方々に、『「居場所ハウス」がどのような場所なのか』、『どのようなメンバーが集まっているか』を知ってもらう必要があると思いました。このような考えから今回の歓迎交流会を企画しました。

歓迎交流会には、居場所ハウスのスタッフ・ボランティアが総勢43名集い、「笑顔で楽しくにぎやかに」をモットーとし、それぞれの役割を持ち各コーナーの運営を担当しました。

交流会開始前から居場所ハウス恒例の朝市を開催し、居場所ハウスの農園で地域の人たちが育てた無農薬野菜や、地域の皆さんで造った手芸品、新鮮な魚や衣料品、郷土食品(かま餅・まんじゅう・おふかしなど)の販売が行われ、地域の人々に買い物を楽しんでもらいました。

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朝10:00、いよいよ歓迎交流会が開始されました。

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ステージでは、町内在住のミュージシャンや舞踊家による歌や踊りが披露されたほか、参加者には、昔から地元に伝わる「おふるまい料理」として、くるみ餅・うどん・煮しめなどを振る舞いました。

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会場では、居場所ハウスオリジナルの焼き鳥、焼きそば、無料のホタテ焼きなどの屋台や、子ども向けに景品付きの風船割り、ヨーヨー釣り、サイコロころがしなどのコーナーを設けて多彩な催しとなり、150人以上の来場者で賑わいました。

交流会では、自らも中学3年で被災し家を失いながらも、踊りで被災者を励まし続けた同町出身の青年舞踊家「さすけ」さんが飛び入り参加し、震災後の思いを語りながら、来場者を大いに楽しませたり力づけてくれました。

もちつきでは、防災集団移転や災害公営住宅などの住民がつき手を担当し、つきたての餅を皆で一緒に味わい堪能しました。

また移転者の方々への記念品として、木工細工を得意とする新しい仲間(移転者の一人)に手作りしてもらった木の表札をプレゼントして、大変喜ばれました。

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まとめ ~地域支え合いの仕組みづくり~

以上、居場所ハウス館長、鈴木軍平さまによる居場所ハウスで行った歓迎交流会のご紹介でした。

災害公営住宅や防災集団移転などで新たな地域へ転入される方に対して、地域側の住民たちが温かく迎え入れるという心温まる報告でした。

JPFの東日本大震災支援は6年目を迎えました。岩手、宮城では助成金「共に生きる」ファンドは今年度で終了予定となっており、JPFが地域に対し助成金というかたちでサポートできる最後の年となりました。私は、岩手担当として、現在のフェーズにおいて大切なことは、「被災された方々が仮設住宅などの仮住まいから災害公営住宅等の恒久住宅へ移転し、新たな地域において地域の支え合いの中で安心して暮らせるための仕組みづくり」が大切だと考えております。今回の居場所ハウスの活動は、地域支え合いの仕組みづくりのきっかけとなる好事例だと思います。

居場所ハウス 館長 鈴木軍平様からよりコメントをいただきました

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歓迎交流会で生まれた、新しい住民・仲間との「つながり」『絆』を大事にして、様々なイベント等を通して、孤立の防止・心身のケアにつながることを期待しています。初めての交流会ではありましたが、転居者の皆さんや地域の方々が、笑顔で楽しそうな光景を見て、これからのコミュニティの形成に向けた力をもらい、大きな励みとなりました。

本企画はJPF「共に生きる」ファンドの助成金により行われたもので、おかげさまで上記のように充実した内容で開催することができましたことをJPF様には大変感謝しております。またJPF 様を支援くださっている企業の皆様方にも厚く御礼を申し上げます。今後も住民を中心として、心を込めて「居場所ハウス」の運営を継続していきますので、ホームページなどで活動を見守っていただき、ご指導等いただけましたらありがたいと思っております。


 


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