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国際協力NGOジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

国際協力NGOをサポートする認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)のブログ。NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、国内外の緊急人道支援を実施。寄付金・募金受付中。

着任のご挨拶と避難解除後の葛尾村視察報告

福島 東日本大震災支援(東北事務所) 寄稿&インタビュー

着任のご挨拶

皆さま。はじめまして、こんにちは。

今年の7月よりジャパン・プラットフォーム(JPF)国内事業部プログラムコーディネーターとして、福島を中心に宮城・岩手も視野に入れた連携調整などを担当することになりました池座と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

わたくしは東日本大震災発災の直後より、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)のスタッフとして東北3県における組織間(地域組織、NPO/NGO、社協、企業、行政等)の広域コーディネートに従事してまいりました。発災から5年以上の月日が経過するも、東北の復興は道半ば。被災地域の復興にたずさわる組織間の連携調整や地元組織の基盤強化に注力してきた”後方支援/中間支援/コーディネート組織”という立場から、また組織として永遠に支援地域に存在し続けられないという立場から、JCNやJPFともども今後どの様に地域にコーディネート機能を残していけるかが課題となってきました。

この度、これまで被災現場で類似した活動を展開し、現場レベルでも密に連携をとってきたJCNとJPFという2つの組織の広域コーディネート業務を、わたくしが兼任することで、2者と地元中間支援組織である連携復興センターなどとより有機的に連携・協働をうみだし、被災地域の住民・団体と共に今後の住民の生活再建や地域づくり、復興活動に尽力していければと願っております。

着任のご挨拶はこの辺にしつつ、先日参加しました福島県葛尾村の視察ツアーの報告を併せて簡単にさせていただきたいと思います。

葛尾村視察報告

原発事故により全村避難が続いていた福島県葛尾村(かつらおむら)ですが、今年の6月12日に避難解除されたことを受け、去る7月30日(土)、村の現地視察ツアーが実施され、JCN福島担当の鈴木氏とふくしま連携復興センターの遠山氏なとと一緒に参加してきました。

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このツアーは、浪江町をはじめ北双地域の青年会議所や若手住民を中心に運営される「ふるさと未来創造会議」が主催し、震災以降バラバラになった双葉8町村の住民同士が繋がり寄り合う場として結成された「双葉郡未来会議」との共催という形で実施されました。

当日の朝、私はふくしま連復の遠山さんの車に乗せていただき、福島市から二本松市経由で集合場所である葛尾村役場・村民会館に向かいました。

会場には約50名の関係者が村内外から来られており、午前中は葛尾村役場の松本さんから村の現状や課題についてご説明いただきました。

福島県の山間地域に位置する葛尾村。震災前の人口は約1500人で福島で一番財政が小さい村だったそうです。家族の構成として、3世代同居あたりまえでしたが、震災によりバラバラになってしまい、一部避難解除された今年6月から今現在で、避難先から戻った村民が61人、38世帯(人口割合で4.5%、住民票を移し実際に村に住まわれている人は15人)とのことでした。今は解除されたばかりで帰還者も少ないが、今後もっと戻ってくるだろうというお話しもありました。

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昼食は葛尾村の「石井食堂」さんのお弁当。その味とチャーハンのボリュームで有名なお店だそうで、このお店は、現在三春の仮設店舗で営業中。来年一月には村内で営業再開の予定です。

午後はマイクロバスを使って村内を巡りました。
(図引用:http://futabafuture.com/2016/08/01/report_katsurao_tour/

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酪農家 佐久間さん

~村内での酪農再開を目指す~

まずは、村内で酪農の再開を目指す佐久間さんの牛舎にお伺いしました。

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山間に並ぶ大きな牛舎群。牛の姿は見えない。そのかわり、しばらく使われていなかっただろうと思われる重機が静かにたたずむ。今回、酪農家である佐久間さんへの訪問で、酪農を再開する決意に至った経緯や今の暮らし、事業再開に向けての想いなどについてお話しを伺いました。佐久間さんは、震災の前は ご夫婦とご両親、親戚と協力し合い、130頭ほどの牛を飼育し、牛舎は震災の4年半前に立て替えたばかりだったそうです。現在はご家族と避難先である郡山市に生活の拠点を置きつつ、村に通いながら酪農再開を目指しています。

稲作農家 松本さん

~村内での実証栽培、稲作再開を目指す~

 次に伺ったのは、村内でお米の実証栽培に挑戦する農家、松本さんをおたずねしました。

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松本さんはもともと稲作農家で、震災以降は、帰還困難区域近くの広谷地区で実証栽培を行っていました。原発事故後に役場からの「村内で試験栽培をやりたい人はいないか」との呼びかけに対し、松本さんが率先して手を挙げ、平成27年度から続けてこられたそうです。来年度からは米づくりにかかる費用の行政補助がなくなるため「ここからが農家としての本当の正念場だ」と松本さんは話してくれました。

葛尾村社会福祉協議会 川島さん

~帰還困難区域 野行地区の現状~

視察の最後は帰還困難区域である野行地区に特別な申請をとって入らせていただき、当地区の住民でもある葛尾村社協の川島さんに案内していただきました。

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野行地区は今なお帰還困難区域に指定されており、元々は33世帯130名が暮らしていました。川島さんのご自宅は、今は植物が周りを囲み、長い間自宅に入れていないとのことでした。 道中、線量の低い場所を選びバスを下車したのですが、道のあちらこちらにイノシシと思われる生活の跡が見受けられました。

葛尾村にどう関わっていけるか」グループワーク

視察後は役場に戻り、参加者が幾つかのグループに分かれて各自の感想と葛尾村に対してできることを共有し合いました。

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「誰でも気軽に泊まれるゲストハウス」「双葉郡全体での企業研修、合宿プログラム」など、人々が村に集いやすくなる様々な企画や関わり方が出され

ました。

今回、葛尾村の人々との出会いを通じて、人や地域が抱える困難・葛藤・希望を肌で感じることができました。

葛力創造舎の下枝さんをはじめ、双葉郡未来会議の皆さん、ふるさと未来創造会議の皆さん、葛尾村の皆さんにこの様な機会に参加させていただきましたこと、心より感謝申し上げます。

今年から再開された葛尾村盆踊り(8月14日)をはじめ、10月開催予定のふたばワールドなど葛尾村や双葉郡の取り組みは続きます。

ご興味のある方はぜひ関わりをもっていただければ幸いです。

■2016年10月2日 ふたばワールド2016 in かつらお

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11110a/katsurao.html

■双葉郡未来会議

futabafuture.com

■ふるさと未来創造会議

ふるさと未来創造会議について | 一般社団法人 浪江青年会議所

■一般社団法人 葛力創造舎 | Facebook

https://www.facebook.com/katsuryoku.sozo.sha/

 

ジャパン・プラットフォーム国内事業部プログラムコーディネーター 池座


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