ジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

緊急人道支援組織、認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)のブログ。NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、国内外の緊急人道支援を実施。寄付金・募金受付中。

シンポジウム「福島緊急アピール-今起きていること・できること-」に向けて準備を進めています

ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、2015年11月16日(月)に、東日本大震災および原発事故で被災した福島の復興支援をテーマとするシンポジウム、「福島緊急アピール-今起きていること・できること-」を開催します。

第1部では、被災者と支援団体の声を集めたビデオを上映します。「今起きていること」を感じていただければと思います。

また、第2部では、ビデオの内容をうけてこれから私たちに「できること」を有識者に率直に語っていただきます。

私たちはシンポジウムに向けて、福島からの避難者、福島の被災者支援をしている人、福島に住む人20名ほどに約一か月間かけてインタビューさせていただきました。その際、「震災以降これまでの経緯と課題」「今、必要と考える支援」「これから3年後の2018年までに何らかのゴールが描けるか」という3つの質問を投げかけさせていただきました。会場ではその時の映像を流す予定です。様々な立場からのリアルな声をぜひ聴いていただき、一緒に「今起きていること・できること」を考える機会としていただけることを願っています。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

またご関係者、ご興味のある方には適宜お知らせいただけると幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

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「福島緊急アピール-今起きていること・できること-」

◆日時:11月16日(月)16:30-19:00(19:00-20:00レセプション)

◆場所:ルポール麹町3階「マーブル&エメラルドの間」

東京都千代田区平河町2-4-3(地図:http://www.leport.jp/map/access.html

◆定員: 先着150名程度(参加無料) 事前のお申し込みが必要です。

1部 シンポジウム(16:4018:50

・緊急アピール・ビデオ上映『福島で今起きていること』(16:40~17:30)

・パネルディスカッション『これから福島で私たちにできること』(17:30~18:50)

◇パネリスト

長有紀枝氏(AAR Japan[難民を助ける会] 理事長/JPF理事)
モシニャガ・アンナ氏(国際連合大学サステイナビリティ高等研究所主任研究員)

佐藤滋氏(早稲田大学理工学術院教授)


2部 レセプション(19:0020:00) 

飲み物と軽食をご用意し、参加者の皆様のネットワーキングを深めて頂きたいと思っております。

詳細およびお申し込みフォームはこちらをご覧ください。

www.japanplatform.org

 

ジャパン・プラットフォーム国内事業部 斎藤

幻の大イワナを求めて

こんにちは、ジャパン・プラットフォーム岩手県地域担当の高久です。私は、岩手担当として、遠野市を拠点に沿岸被災地や内陸などを日々動き回っています。10月に入り、遠野では徐々に寒さが増してきました。私は、岩手に来て4年目になりますが、岩手の冬の厳しさはいまだに慣れません。遠野は県内でも雪の多い場所です。この時期になると、いよいよあの冬が来るのかと身構えてしまいます。

そんな冬の長い岩手の生活において、冬が明けてから、次の冬が来るまでのシーズンは、長い冬を乗り切った「ご褒美」の様な期間だと私は感じています。

渓流釣りが大好きな私にとって、3月の解禁から10月の禁漁までの間はとても大好きな時期です。特に、気温が少し上がってくる5月~9月の週末は、殆ど川に入ってヤマメやイワナを釣っています。関東の渓流釣りしか経験のない私にとっては、すぐ裏の川で釣りが楽しめる環境や、魚影が濃く釣りに行けば必ずたくさん釣れる岩手の環境をとても堪能しています。一度川に入ると、数時間で10匹くらいは釣り上げることができます。家に帰った後は、塩焼、天ぷら、フライ、中華風あんかけなど様々な料理を作っています。

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今回は、そんな私が昨年から狙い続けてきた「猿ヶ石川の幻の大イワナ」を追い求めるストーリーをお伝えします。

私が遠野で釣りを始めたのは昨年の事でした。JPF遠野拠点のすぐ裏には猿ヶ石川という川が流れています。地元の釣り人たちから「猿ヶ石川には40cmオーバーの大イワナがいる」という噂を聞いた私は、すぐに道具を揃え、川に入りました。通常、私が関東で釣りをしていた時には、イワナやヤマメは大きくても25cm程度でした。30cmを超えるものは「尺イワナ」、「尺ヤマメ」と呼ばれ、これを釣ることは釣り人の夢であり、ロマンであります。それが、すぐ裏の川に、尺を優に超える大イワナがいるという情報を聞いてはいてもたってもいられません。

情報収集しているうちに次のようなことが分かりました。

  • 遠野拠点の裏を流れる猿ヶ石川下流には田瀬湖という湖があり、この湖で大きく育ったイワナが5月~6月あたりに遡上する。
  • 大イワナの大きさは40cm以上。
  • 大岩の周りなどのポイントにいることが多い。 
    去年の6月、まず手始めに、すぐ近くのポイントに入り、ルアーを投げてみました。

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しばらくして大きなアタリがあり、ラインがひったくられました。「大イワナだ!!」と心を躍らせやり取りをしていると、なんと、ラインが切れ、大イワナを逃してしまいました。それから、幾度となく裏の川に入ってはルアーを投げ続けるも、なかなか大イワナはヒットしません。それどころか、40センチを超えるイワナが、平然と私の目の前を泳ぎ去った場面にも遭遇したくらいです。結局昨シーズンは、大イワナを手にすることなく終了しました。「次のシーズンこそは大イワナを釣ってやる!」そんなことを思いながら禁漁期間中も、車での移動中など、良さそうなポイントを探していました。

 そして、待ちに待った今シーズン、6月のある週末、朝起きると昨日から小雨が降り続いていました。実は、小雨は渓流釣りには最高のコンディションです。雨による水の濁りや、水面に落ちる雨粒などにより、警戒心の強いイワナから人の姿が見えにくくなるからです。さっそく、以前から目を付けていたポイントに入りました。予想した通り、適度な増水と濁りが入っていました。濁りの中、魚側からルアーを見つけやすいように、普段より派手なアピール系のルアーを選択。手前の流れが緩やかなポイントでゆっくりルアーを泳がせていると、強いアタリ!! 昨年の教訓から、ラインが切れないように慎重にやり取りをしました。そして、無事、ランティング!!

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大きさを測ると33cm!、40cmには及びませんでしたが、見事尺イワナをゲットしました!!釣り人の夢、尺イワナを釣る日がくるとは夢にも思いませんでした。この大イワナを育んだ岩手の大自然に感謝です。こうして、今年も釣りシーズンは幕を閉じ、禁漁期間に入りました。来年の目標は40cmオーバー。夢は膨らみます。もし、来シーズン、40cmオーバーのイワナを釣ることができましたら、この場で報告いたします。

ジャパン・プラットフォーム岩手県地域担当 高久


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福祉サービスを利用せずに避難生活を送っている避難障がい者と地域を結ぶ交流スペースを支援<福島>

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今日は交流サロンしんせいの事業をご紹介します。

交流サロンしんせい」は元々「JDF被災地障がい者支援センターふくしま(以下JDFふくしま)」での活動がベースになっています。JDFふくしまでは震災後、避難生活を送る障がいを持った方々を、地域の施設やサービスに繋ぐ役割を担ってきました。しかし、避難前の田舎暮らしの中でそれぞれに役割を持って生活を営んできた軽度の障がいをお持ちの方々の中には、障がい者手帳を持っておらず、福祉サービスを利用せずに避難生活を送っている方(以下、避難障がい者)もいます。仮設・借り上げ住宅での避難生活の中で、近隣住民との新たな関係作りやそれぞれの活躍の場を得ることは容易ではなく、ひきこもりがちになりつつあります。こうした皆さんと共に次の生活の基盤つくりを交流サロンしんせいは行っております。

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JPFは交流サロンしんせいがJDFふくしまだった頃より、活動の方向性についての相談をうけており、JDFふくしまの活動から交流サロンしんせいの活動へと移行するフェーズでもネットワーキングや活動の整理のお手伝いをしたり、他ファンドをご紹介したりする等さまざまな角度からサポートしてきました。

これまでJPFは、福祉サービスなどの制度からもれている方々を支援するためのネットワーク作りと受け皿、居場所作りという内容で助成してきており、今回も地域のみなさんと繋がりを作る交流の場の支援をさせていただきました。

以下、理事の富永さんからのメッセージです。

たいへんお世話になっております。交流サロンしんせいの富永です。

10月1日に地域のみなさまをお招きし、オープンCaféを開きました。おかげさまで、ご近所のみなさんや福祉事業所のみなさん、関係のあるNPOのみなさんがたくさん訪ねてくださいましたので、その様子を写真に撮りましたので送ります。

発災から4年が経ち、交流サロンしんせいで活動する避難障がい者もやっと夢や将来を口にすることが出来るようになりました。特定非営利活動法人しんせいでは、郡山市に根を下ろすと決めた避難障がい者等への支援活動を長期にわたり行っていくために、第21回共に生きるファンドの助成を受け交流スペースの改修工事を行いました。今後もこの交流スペースを活用しながら、避難障がい者と地域を結ぶお手伝いを行っていきたいと思います。

報告:特定非営利活動法人しんせい 理事富永美保

 

ジャパン・プラットフォーム福島地域担当山中


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これからの宮城に期待が膨らみます! 伊達ルネ塾×ぬま大学 合同ゼミ

ブログでは少々ご無沙汰しておりました。
JPF宮城地域担当の三浦です。

台風18号による被害、阿蘇山の噴火、チリ大地震と津波など心休まらない日々が続いています。被害があった方の心の平安と、これ以上の被害が広がらないよう切に祈っております。

4年6か月を過ぎた被災地では、これからの地域を担う若者の存在が重要になります。
JPFでは地域の担い手を育てるプログラムを応援しております。
2014年7月にも紹介した宮城県南地域の伊達ルネッサンス塾(以下、伊達ルネ塾)と気仙沼でユニークな若者を育成しているぬま大学の合同ゼミが行われましたのでご紹介いたします。

 

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震災後の街づくりやコミュニティを考えるとき、街づくり協議会や自治会の担い手不足は深刻です。

自治会長の担い手が現れず自治会が成立しない地域や、応急仮設住宅の自治会長が自宅を再建され出て行ってしまったところでは自治会が解散する地域も出てきています。
そのような背景として若者の担い手が出てこないという話を良く聞きます。
一方、地域担当として被災地を回っていると地域をなんとかしたい、故郷を良くしたい、大好きな故郷を取り戻したいという熱く強い気持ちを持った若者にたくさん出会います。

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熱い想いを持っていても仕事や育児で地域のことまで関わる余裕がない、地域との関わり方がわからないなどの理由が、若者と地域の距離を隔てているのだと思います。

結果担い手が表れていないのだと思います。 

そんな状況を解決しようと、地域との関わり方を勉強しようという人材育成塾が伊達ルネ塾とぬま大学になります。

介護職、行政職、NPO、農業、企業など様々な塾生が集まり、一人一人が思い描く地域への想い「マイプラン」を年6回の講座の中で磨いていきます。
職場の中での新規事業や、起業、開業、地域イベントなど、塾生のアイデアは多種多様です、と書きますと、講座としての収拾が付かないのではないかと思われるかもしれません。

しかし、実際の講座を見ていただくとわかるのですが、講師と塾生の集中力と熱量は相当なものがあり、部屋の温度がぐっと上がり、あっという間に時間が過ぎてゆきます。

地域への想いという共通の目標を軸に、分野の違う塾生の視点や感性が相互に刺激となっていきます。
そして、塾生がそれぞれのマイプランを応援するフォロアーともなっていきます。
伊達ルネ塾とぬま大学それぞれの塾生間の繋がりは、回を増すごとに強まります。

そんな、熱い人材育成塾の伊達ルネ塾とぬま大学が、合同でゼミを行いました。

伊達ルネ塾と、ぬま大学の塾生をミックスし、マイプランを発表し合います。

同じように地域への想いを持っている若者がいることを知り、またそのマイプランを聞くことで切磋琢磨できる。地域を越えた関係性が相乗効果を生み出します。

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この事業から、数年後の気仙沼を、宮城県南を背負う事業が生まれ、宮城の復興をけん引してくれると思っています。

伊達ルネ塾と、ぬま大学、目が離せません。

www.daterenai.com

地域コミュニティに関する実践型勉強会「ぬま大学生」

 

ジャパン・プラットフォーム宮城県地域担当 三浦


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「新しい東北」交流会 in 遠野に参加

こんにちは。東京事務所の谷内田です。

7月下旬、岩手県遠野市で開催された「新しい東北」交流会 in 遠野に参加してきました。

この交流会は、復興に携わる被災地内外の繋がりを整備し連携推進を目指す『新しい東北』官民連携推進協議会(復興庁)が開催したもので、会場には被災地支援団体、企業、被災地自治体などから多くの方が参加していました。

今回は、復興における「コミュニティの形成」をメイン・テーマとして、パネルディスカッションや支援団体のブース展示が行われました。

「コミュニティ」には、趣味やボランティアの集まりといったグループ単位から、地縁・血縁を基盤とする地域・社会単位まで、大小様々なものがあります。このように多様な形で私たちの身近に存在するコミュニティですが、各コミュニティが持つ自助・共助の機能は、災害発災時・復興時に非常に大きな力を発揮します。JPF「共に生きる」ファンドでも、コミュニティ支援を助成対象とし、支援を実施してきました。

今回のパネルディスカッションでは、東日本大震災直後には、内陸部地域が被害を受けた沿岸部地域の支援を行い、各コミュニティが役割を見出して連携して災害対応にあたったこと、また中越地震の事例では、地域集落がコミュニティとなり、被災者が帰村後、村の復興とコミュニティ再活性に向けて協力して取り組んだことが紹介されました。
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パネルディスカッションの様子

現在、仮設住宅から復興公営住宅への移行期に入っている東日本大震災の被災地域においても、「コミュニティ」に関する課題は再度指摘されています。

これから復興公営住宅に引っ越す被災者は、慣れた仮設住宅コミュニティを離れ、引っ越し先で新しいコミュニティを形成し、生活を再建していかなければいけません。一方、残された仮設住宅では、人員不足により見回りや交流会を実施してきた自治会の運営が難しくなるなど、コミュニティの縮小・弱体化が起こっています。このように被災者を取り巻くコミュニティが変化し、人びとの繋がりが再編成される中で、孤独死や引きこもりが発生する可能性もまた高くなってきます。

こうした問題を見落とさないためにも、新たなコミュニティ形成、そして仮設住宅コミュニティ維持等への支援は引き続き必要です。

交流会の様子は、「新しい東北」官民連携推進協議会ウェブサイトでも報告がありますのでご覧ください。

www.newtohoku.org

 

交流会後、会場近くに神社と城跡のある小高い山があると聞き、時間を見つけて探索に出かけました。

入口の鳥居をくぐると、長い階段があり、登った先には神社の境内がありました。

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その先には草の茂った山道があり、緑に囲まれた道を通ってさらに上の方を目指しました。真夏日でしたが、風も涼しく心地よく、気持ちよく汗をかきながら歩くことができました。

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この山には安土桃山時代に築城された鍋倉城の城跡があり、現在は公園も整備されています。

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ここの展望台からは、遠野市を一望することができました。

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初めての遠野市訪問で、短い滞在ではありましたが、遠野市の自然と爽やかな景色に心をリフレッシュすることができました。

ジャパン・プラットフォーム 国内事業部 谷内田


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JPF「東日本大震災被災者支援」2014年度報告書が完成

こんにちは。はじめまして。

5月初旬にJPFに入職しました、谷内田(やちだ)と申します。JPF東京事務所で「共に生きる」ファンド助成事業の事務局を担当しています。よろしくお願いします。

先月7月に、2014年度の東日本大震災被災者支援活動の報告書が完成しましたので、今回はその紹介をさせて頂きます。

東日本大震災が発災してから4年経ち、JPF「共に生きる」ファンドによる助成事業も4年が経過しました。

本報告書では、これまで重点的に取り組んできたコミュニティ、セーフティーネット、生業、コーディネーション・サポートの活動分野において、地域担当者からの実態報告と、助成団体の活動を掲載しています。(p5~p13)また、被災県外への避難をしている広域避難者の支援、そして支援の漏れや重複を避けるために形成される支援者同士のネットワーク組織のレポートも紹介しています。(P14~15)

さらに、2014年度にJPFが実施したフォーラムや国連防災世界会議におけるJPFの取り組みも報告しており、非常に充実した内容となっております。

 

本報告書の制作期間は約半年。時間はかかりましたが、「共に生きる」ファンド事務局内からも、報告書の出来栄えは非常に満足との声が聞かれました。

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2014年度報告書は以下ページよりダウンロードが可能ですので、お読みいただければと思います。

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「東日本大震災被災者支援」2014年度報告書(PDFで開きます)

ところで、今回の報告書の表紙に使われた写真は、JPFスタッフが宮城県気仙沼市で撮影(2015年4月)したものなのですが、表紙写真は他の候補もありました。最終的に「共に生きる」ファンド事務局内で投票が行われ決定したのですが、どの写真も東日本大震災で大きな被害を受けた被災地の今を伝えるものでした。

 

惜しくも表紙を飾ることができなかった写真(一部)を、せっかくですので、ここで紹介したいと思います。

◆気仙沼市の風景(2015年4月撮影)

入り組んだ地形が特徴的な気仙沼市。桜の花の向こう側に、現在も復興工事が行われている港湾地区が望めます。

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©JPF

◆宮城県石巻市日和山からの風景(2015年2月)

津波で大きな被害を受けた港湾地区を背景に、部活動に励む学生たちの姿が印象的です。

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©JPF

 

高台から見ると、被災地域はまだまだ復興途中にあることがわかります。JPFでは、今後も被災地で活動する団体への助成事業を通して、被災地の支援活動を行ってまいります。

 

ジャパン・プラットフォーム 国内事業部 谷内田


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助成団体紹介:福島県相馬郡新地町「NPO法人みらいと」

6月24日、福島県相馬郡新地町の「NPO法人みらいと」へ、事業モニタリングに伺ってきました。

地域全体で元気に安心して暮らせるまちづくりを目指し、フェーズに合った企画を積極的に取り入れています。理事長の目黒さんをはじめ、スタッフの皆さん全員が地元愛にあふれた熱い団体です。 

震災後、放射能の影響で子どもを外で遊ばせることをためらっていた時期が続いたことで、子どもの肥満がこの地域で問題となっています。

「キッズ耕せ」は、事前に線量をしっかり測り(新地町は震災後も放射能の影響は無い)土いじりをしながら、子どもたちが自分達で野菜や芋を植え、体を動かしながら農業体験をします。地元の農園の協力を得て7月5日に行われました。秋には育った作物を子どもたちで収穫し、芋煮会の予定もあります。
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体を動かす活動はもうひとつ、「体幹トレーニング教室」があります。「みらいと」のスタッフであるプロの柔道整復師さんが指導する運動で、幅広い年齢層の参加があり大変好評だったようです。f:id:japanplatform:20150509104022j:plainf:id:japanplatform:20150509110219j:plain

運動不足でADL(日常生活能力)が低下しがちな高齢者でも簡単にでき、寝ころびながら弱りやすい部分を重点的に鍛えられ、さらに皆さんで集まって楽しみながらできる体操です。
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また、引きこもりがちな方にとっても外に出る良い機会となり、顔見知りも増えて災害公営住宅への移行におけるコミュニティ形成のきっかけ作りにもなっています。
この体操を続けた「みらいと」のスタッフの中には5kg、10kg減と、かなりのダイエットに成功した方がいらっしゃいました!!

そして社会福祉協議会と連携した「高齢者見守りサポート」。
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この地域の高齢者災害公営住宅は9割着工済みで8割が入居済です。「みらいと」では3月から高齢者災害公営住宅の全戸訪問を開始していますが、最初は当然のことながら入居者の皆さんとは顔見知りではないため、活動を知ってもらうこと自体に苦心されたようですが、今では信頼を得て一戸一戸丁寧に入居者の顔色や話しぶりを見ながら、困っていることがないか、食事をきちんとしているか、部屋の様子に変化がないかなどを見守っています。
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同時に、普段から気を付けるべき健康情報や疾病予防についてわかりやすく書いた新聞「しんち未来人しんぶん」や、栄養バランスと保存のしやすさを考えた食品の配布もしています。新聞や食品の内容には、「みらいと」の皆さんの真摯な仕事ぶりが反映されていると感じました。

他地域でも災害公営住宅に移ってからの見守り体制について不安の声が挙がっている中、優良な先行事例となっていくでしょう。

さて、もうひとつ楽しい企画があります。
8月1日に「地域みんなで地域を盛り上げよう!」という熱い思いの詰まった第5回「やるしかねぇべ祭」が「みらいと」も実行委員会として参加し、開催されます。
楽しいイベントや花火大会など、盛りだくさんの内容です!

NPO法人みらいと|福島県新地町を応援するまちづくりNPO

写真(C)NPO法人みらいと

 

ジャパン・プラットフォーム 国内事業部 斎藤


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