ジャパン・プラットフォーム(JPF)加盟団体のNICCO(日本国際民間協力会)が行う心理社会的支援の現場にお邪魔しました。本事業はジャパン・プラットフォームによる資金助成で実施されています。
全壊地域の陸前高田市小友地区の小学生、72人を対象に行われているこの子ども向けプログラムでは、50名以上が延べで参加しており、通常10~12の小学生が参加しています。小学校も高学年になると、スポーツの盛んな陸前高田ではスポーツ少年団の活動に参加する機会が増えてくるので、低学年が中心になります。
事業開始当初は絵を描いて自分を表現することから始まり、段階を得て立体物を作成したりして、今は劇を自分たちで創作して発表する準備をしています。NICCOでは同じプログラムをスリランカ、インドネシア、中国四川、ヨルダンなどでも大災害後に行っており、今回も同様に精神科医の助言を得ながら、子ども支援の専門家、看護師などで構成されたチームで実施しています。
最近では、自ら震災体験を話す子どもも増え、ここに来るのが楽しいといった声も聞かれます。保護者からも子どもを預かってもらって助かるなどの声もあり、子どもが安心して過ごせる居場所作りにもなっています。気仙沼の方から通って来る子どももいます。
NICCOでは、同じく心理社会的支援として、気仙沼で中高年男性向けの大工仕事によるコミュニティー形成のプログラムを実施しています。もともと気仙大工の文化が根付いたこの地域では、男性のほとんどがセミプロレベルであり、大工仕事が始まると雪の中にも関わらず、おじさんたちが集まって生き生きとして作業に取り掛かっています。
仮設地域では女性が集まりやすいイベントやサロン活動は多く展開されていますが、中高年男性が参加して楽しめる企画が少ないのが現状ですが、実際は男性の方が引きこもりやすく、一人酒浸りに陥りやすいという兆候があります。
作業の後は、集会所で暖まりながら一日の反省会でそれぞれの思いを語り合います。ご婦人方からの差し入れもあったりして、みんなで楽しいひとときを過ごします。
ジャパン・プラットフォーム 山中
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