国際協力NGOジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

国際協力NGOをサポートする認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)のブログ。NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、国内外の緊急人道支援を実施。寄付金・募金受付中。

「釜石あそび場MAP」の取り組みがJCN現地会議in岩手で紹介されました

被災地では今、東日本大震災をきっかけに震災以前からある社会課題が複雑化、加速化しています。また復興住宅の建設や集団防災移転、自力再建などが進み、新たなステージの新たな課題が出ています。複雑化する地域課題を正確に把握し、その課題解決のために多様な主体が連携して被災地の復興、被災者の生活再建をすすめることが求められています。

去る8月29日、岩手県北上市で第10回JCN現地会議in岩手が開催されました。今回のテーマはずばり「課題を把握し、資源を見極める~マルチステークホルダー・プロセスによる復興とは」。

マルチステークホルダー・プロセスとは、3者以上の利害関係者が対等な立場で参加・議論できる会議を通し、単体もしくは2者間では解決の難しい課題解決のために、合意形成などの意思疎通を図るプロセスです。それぞれ単独では十分に能力を発揮できず、お互いがお互いのリソース(資源)を必要とする主体が、協働して課題を解決していくことを目指します。

今回のJCN現地会議では、ジャパン・プラットフォーム(JPF)も協働プロジェクトメンバーとして関わった「釜石あそび場MAP作成委員会」がマルチステークホルダー・プロセスによる事例として取り上げられました。(今年6月のブログでも『予算ゼロからの「釜石あそび場MAP」完成!~行政・支援団体間の連携・協働~』としてご紹介していますので、そちらもお読みください。)

認定NPO法人国境なき子どもたち岩手事務所から東洋平氏が登壇し、「釜石あそび場MAP」作成の取り組みとして、子ども支援に関わるNPO/NGO有志や行政が企業との連携を図りながら、あそび場MAPを完成させるまでのプロセスについて説明しました。

東氏は「釜石市では遊び場がないという声があがる一方、公園はあった。住まいや環境が変わって周囲に気が回らない方も多かった。そこでマップを作成しようということになった。しかし支援団体はマップ作りのプロではない。各団体のつながりがある企業や専門家などを積極的に結び付けあった。協力をお願いするときも依頼事項ではなく、趣旨をしっかりつたえた。こうしてお金をかけずに5000部印刷した。震災後はじめて釜石にきたという家族から、マップがあって非常に助かったという声をきけた。」と話しました。

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 さらにこのプロセスを振り返り、複数関係者協働でプロジェクトを進めるメリットとして、「責任と負担の分散」について述べました。全メンバーが対等な関係を尊重し負担の分散につながったと振り返っていました。またデメリットとしては、その並列で対等な関係であるが故に、物事を決定する際、全メンバーへの確認や承諾を重視し時間がかかったと苦労も話されました。

会場の参加者からは、作業に費やした期間や今後の作業予定の有無、企業に協力を打診したタイミングなどさまざまな質問が飛び交っていました。多くの参加者がマルチステークホルダー・プロセスに関心を持った様子でした。

複数の主体と協働ですすめる過程には、ちょっとした苦労や時間を要することも多々あります。しかし、対話や情報共有を通じて参加主体間に一定の信頼関係が醸成されたり、各関係者が主体的に参画することによりそれぞれの主体的な取組が促されたりという可能性が期待できます。また単独の取組みもしくは2者間のみでは解決が難しいまたは十分な効果が得られない問題が、3者以上の関与によって解決できる可能性が高まります。

「釜石あそび場MAP作成委員会」では、各団体のつながりがある企業や専門家などを積極的に結び付けあうという、それぞれの持つ資源を有効かつ効果的に活用することで、予算0円でも「釜石あそび場MAP」を作成することができました。

JPFでは、今後もこうした連携促進のためのコーディネーションをしていきます。 

「釜石あそび場MAP」の取り組みの詳細につきましては、こちらをご覧ください。

 

ジャパン・プラットフォーム 岩手県 地域担当:高久

 

東日本大震災支援被災者支援特設サイト|認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)