震災後3年が経過し、ジャパン・プラットフォームの東北事業としては企業のCSR始め、ドナーの方を、直接ジャパン・プラットフォーム(JPF)が支援する地元団体にお繋ぎすることにも力を入れています。
今月8月1日に味の素グループ様の活動拠点が新たにいわき市に開所されました。味の素グループ様は震災直後の炊き出しや食糧支援からご活躍されておられました。2011年10月には、仮設住宅等における移動式料理教室を開始。当時、仮設住宅で顕在化していた健康・栄養面、そしてコミュニティの希薄化という課題への取り組みは、子ども向けの取り組みや支援者向けの取り組みなどにも広がり、現在は「東北応援 ふれあいの 赤いエプロンプロジェクト」として東北3県で発展・継続されています。
いわきでは、市内外の避難者と従来の住民が混在し、異なる背景を持つ人々の間の摩擦が懸念されてきました。特に最近は避難指示解除や補償金支払いが進み、人によって受ける支援に差が生じる中、同じ地域に住みながらも、お互いの境遇についての理解やコミュニケーションの面では様々な課題が生じているようです。そうした状況下では、交流やコミュニティ形成の場はますます重要な役割を果たすようになってきています。
今回、味の素グループ様はいわき市にサロン活動、コミュニティ形成の拠点としても使えるよう配慮した形で新たな拠点を設けられたようです。JPFからも開所式に国内事業部長と福島担当2名が参加し、さらに地域で交流サロン、コミュニティ形成活動を行う団体、ザ・ピープル、勿来まちづくりサポートセンター、シャプラニール、3.11被災者を支援するいわき連絡協議会など4団体を紹介させて頂きました。味の素グループ様の「赤いエプロンプロジェクト」と地域のNPOとの連携が新たな展開、コラボ企画へと発展してことをお祈り申しあげます。
※味の素ふれあいの赤いエプロンプロジェクト、開所式にて
また、先月は中外製薬株式会社様を、郡山で子ども居場所支援を行うNPO法人「ふよう土2100」にご紹介させて頂きました。「ふよう土2100」では「交流サロンひかり」といって長期化する避難生活の中、居場所を失った発達障害や自閉症、または引きこもり傾向の子ども、そのほかにも諸事情により行き場のない子どもたちの居場所を確保し、預かり支援をしています。また、ストレスや困難を抱えた親御さんたちのネットワークを組織化し、さまざまな角度からサポートしています。中外製薬様は、この「ふよう土2100」の活動に賛同され、同社が毎年行っている募金活動で社員から寄せられた募金を寄附金として贈呈されました。同社は今後も継続して困難な状況に直面している子どもたちの支援をしていくということです。
※贈呈式では、子どもたちからのプレゼントと感謝の手紙が渡されました。手作りの心温まる贈呈式でした。(写真掲載には関しては既に許可を得ています。)
他にも、これまで複数の企業や、大使館などの支援も地元のNPOにお繋ぎしています。
今後も地元NPOの活動が地域で持続性を担保していくことを促すためにも、企業連携、ドナー連携にも力を入れて行きたいと思っています。
ジャパン・プラットフォーム福島地域担当:山中