国際協力NGOジャパン・プラットフォーム(JPF) 公式ブログ

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みんぷくのコミュニティ形成支援事業を視察させていただきました。

  こんにちは。ジャパン・プラットフォーム(JPF)福島担当です。

  JPFが助成している支援団体「3.11被災者を支援するいわき連絡協議会(以下、みんぷく)」は、福島で被災地支援に携わっています。その活動の中には、JPF以外の団体から助成を受けているものもあります。そうしたさまざまな活動を見ることは、JPFがよりニーズにマッチした支援を考える上でとても大切なことだと思っています。そこで2月28日(火)、みんぷくがトヨタ財団の助成金で行ったいわき市(福島浜通り)の豊間と沼の内の災害公営住宅におけるコミュニティ形成支援事業の視察と報告会に行ってきました。

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  福島県いわき市では、原発事故の避難者のための県営の復興公営住宅と津波の被災者のための市営の災害公営住宅があります。県営の方は県のコミュティ交流事業によって、さまざまな取り組みがなされているのですが、市営の方はそういった取り組みをしかけるコミュニティ交流員が配置されていません。そのため市営の災害公営住宅の入居者からは不満の声があがっており、市営災害公営住宅と県営復興公営住宅が隣接している場合、同じ地域内で軋轢が生じることなどがあるようです。

  こうした状況の中、みんぷくはトヨタ財団の助成で、津波被災者のための市営災害公営住宅でコミュニティ形成に向けた様々な取り組みを行っていました。

  最初に視察したのは、豊間の災害公営住宅です。いくつかの特長的な取り組みがあるのですが、まず、カラオケの催し物が盛んで、7つサークルがあり、各15人ずつくらいが参加しています。年120回以上もカラオケのイベントを開催しており、営業用のカラオケの機械もカラオケ会社からの無償リースで、戦略的に導入しました。

  カラオケのために集会場に足を運ぶ習慣や流れができて、そこから新たなサークルも形成されているとか。新年会などは100人以上が訪れ集会場がいっぱいになるので、3~4回に分けてやったそうです。

  住民も協力的で、各団地、各階ごとのニーズを拾うなど役員の努力もすばらしいとのこと。一般的に災害公営住宅の役員のなり手がないと言われますが、ここは固定した役員で2年半継続しているそうです。

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 しかし、様々な問題もあるそうです。豊間は元々3、4世代が一緒に同居していたそうですが、震災後は核家族化しています。災害公営住宅の高齢化率も著しいのは他と一緒です。また、「来年から家賃が上がり、これまでの2倍になる」「共益費が高い(月4千円)」等の声も挙がっています。これについては空き部屋を無くして共益費の割り分を安くしていきたいとのことでした。

 次に沼の内の災害公営住宅で視察した様子です。こちらでは住民同士の取り決めで、その日の体調、心の状態によってマグネットをドアに貼り付けるという取り組みがなされていました。マグネットを確認して必要があれば、近所同士声をかけあっているそうです。もちろん強制ではないので、マグネットを張りたい人だけ自発的にこの取組みに参加しているのですが、どんどん参加する人が増えているそうです。 

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 みんぷくはJPFの助成金でも災害公営住宅の支援を行っており、今回のような取り組みがあるという情報の交換がみんぷくを通して行われています。他の災害公営住宅にもこうした取り組みが広がっていくことが期待されています。

福島担当