今回は、福島の避難指示解除・解除準備の特徴的な珍しい写真をご紹介します。
2/5に福島大学災害復興研究所主催の「ふくしま被災地スタディ・ツアー」に参加してきました。
先の写真は飯館村にある放射能汚染物質の焼却炉です。まるで昔見た「未来少年コナン」に出て来たインダストリアのようです。
飯館村では、福島市、伊達市、国見町、川俣町、南相馬市、の放射能汚染物質の処理を一括して行うことになりました。
この施設は一定の年数を決めて処理をする期間限定の仮設施設だそうですが、破砕を繰り返し廃棄物の分量自体を小さくする「減容」により、廃棄物量を減らしているとのことでした。一日の処理能力は240t/日(120tx2炉)、24時間連続運転で、処理対象物は36万t*1とのことです。
これはスタディ・ツアーのバスで移動中に撮った浜通り6号線沿いの廃炉作業中の福島第一原子力発電所3号機です。ロボットを使って放射能汚染物質の瓦礫を取り除いたり、廃炉作業に充てたりしようと計画していますが、まだ実験中でなかなかうまくいかないとのことです。もちろんここは帰還困難地域です。
これは富岡町の放射能汚染物質処理場です。トラックに搬入されるところですが、2重扉になっていたり、厳重に下のコンクリートで漏れないようになっていたり、さまざまな工夫がされているそうです。
日付が前後しますが、1/31には避難指示解除になった楢葉に新しくできた仮設の復興診療所に行ってきました。今年2016年2月1日に開所しました。
こちらは清潔感溢れる診察室
こちらはふたば復興診療所のオープニングに合わせて行われた地域包括ケアのシンポジウムです。昨年4月に避難指示解除になった楢葉ですが、戻ったのは高齢者ばかりで人口の5%くらいです。これからどのように、医療、介護などの福祉、ケア体制を確立していくかが大きな課題です。
福島は未だに約10万人の人が避難生活を強いられ、震災関連死は約2000人*2自殺者は平成27年1月から12月まで19人*3で昨年度より4人増えています。震災関連の自殺者は宮城、岩手は震災直後から減少傾向である一方、福島では増えています。帰還後のインフラ整備が進まない中、特に健康を守る支援に注目していきたいと思います。
ジャパン・プラットフォーム福島地域担当 山中
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